24歳でサッカーからフットサルに転向し、
そこから11年間競技を続け昨シーズン引退した、
楠さん。これまでに2回アニージャから移籍し、
最後にはここに戻ってきた彼女だからこそ知る、このチームの歴史を語ってもらう。
「楽しい」から、「強い」へ

脇嶋
一度移籍されているんですね。アニージャから。

楠選手
そうなんです。ちなみに2回移籍しています。

脇嶋
2回移籍したんですね。

楠選手
出戻り2回目です(笑)

脇嶋
移籍して戻って、また行って戻ってきたってことですか?

楠選手
そうそう。だから、アニージャは7年くらい。

脇嶋
なるほど。実際に3チームに所属されて、アニージャが1番長いと思うんですけど、結果的になぜ戻ってきたのでしょう?

楠選手
1回は関東リーグ優勝したいとは思っていて。今年のアニージャならいけるって思ったから戻ってきたのはあったと思います。あとは、私の中で小野さんが戻ってくるっていうのは大きかったです。

脇嶋
なぜそんなに長く続けられたんですかね。アニージャだからなのかとか、それともフットサル自体にすごいはまってたのか…

楠選手
どっちもかなあ。最初はチームもそこまで強くなかったから、楽しいの方が勝っていて、楽しいから続けていました。けれど、県リーグとか優勝しだして、強くなるにつれて、上に行きたいっていうのがどんどん強くなってきて…目指すものがどんどん上にあるから、かなあ。

脇嶋
なるほど。中には、最初の楽しい感じと、どんどん強くなっていくのとギャップを感じて辞められた人がいる中でも、楠さんが続けられたのはどうしてでしょう。

楠選手
真剣にやればやるほど、楽しいってことに気づいたっていうか。

脇嶋
なるほど。自分の中でその気づきがあったんですね。

脇嶋
毎年やっていくにあたって、心境や目標が変わったとか、毎年変化があったという感じはありますか?

楠選手
始めた頃って関東リーグとかそんな存在すら、私の頭にはなくって。でも、やっぱり関東リーグがあって、関東リーグ優勝したら、地域チャンピオンズリーグがあって、地域チャンピオンズリーグなんか無理無理みたいな感じやったけど…
やるにつれて地域チャンピオンズリーグが身近になってきて、昨シーズン手が届くところにあるのがわかって。そう思うとめっちゃ強くなったな、すごいなって、勝手に思います。
2021シーズン、新生アニージャ

脇嶋
昨シーズンは、なでしこリーグから今年入団してきた選手も結構多いと思います。
今までアニージャで言うと、アマチュアでみんなでやろうって感じだったじゃないですか。元日本代表の海咲選手とか緩奈選手とか、そういったと選手たちが入団したということで、どういう印象を持っているのでしょうか。

楠選手
やっぱり技術面とか当たりの強さとかはさすがやなって思って、まあなでしこでやってたらそれくらい当たり前かなってことは思うけど、それ以外にピッチ外の時の行動がお手本になるっていうか、当たり前の基準が高い。

脇嶋
なるほど。

楠選手
それは本当にさすがやなって思いました、私は。

脇嶋
例えばどういうところが強く思われましたか?

楠選手
なんだろうなあ。練習前の行動だったり、あとは自分の意見をはっきり言えるところだったり、上でやってきたんやろうなって。

脇嶋
なるほど。この間、なでしこ組に取材させて頂いたときに、海咲さんは結構フットサル歴が長いのであれなんですけど、髙橋選手と尾田選手はなかなか意見が言えないっていう話をされてたんですけど、そんなことはないですか?

楠選手
まじっすか(笑)いや、言ってると思う(笑)自分の意見を言ったり意見を素直に受け入れてくれる。質問をしてくるっていうか、何かそういうところとかかな。やっぱり当たり前の基準が高いんですね!

脇嶋
そういうところがなでしこ組がきて、結構変化して感じるところってことですかね。
経営体制の変革

脇嶋
経営体制が変わったことについてお聞きしたいです。途中移籍されたりしたこともあったと思うんですけど、リスタンダードが経営母体となったことはどう思われていて、アニージャにどういう影響があったのかっていうところを、くすさんの目線でお聞かせ頂いてもいいですか?

楠選手
こんなにいい環境でフットサルができることに感謝しかなかったかな。

脇嶋
どのくらい違ったんですか?去年というか一昨年か、と今年と昨年の1シーズン。全然違うんですか?

楠選手
ほとんどのチームがそうやとは思うんですけど、自分でやるみたいな感じ。分かりました?今ので(笑)

脇嶋
例えばそのトレーナーがいないから自分でケアしたりだとか。

楠選手
はいはいはい!!

楠選手
あと、リスタンダードは今年運営側も初めてやと思うんですけど、結構試行錯誤してやってもらってたと思うんですよ。上手くいかなかったこととかもあると思うんですけど、それも含めて選手を1番に考えてくれてるところは伝わってたから、それは本当にありがたいなって思ってたし、運営側をやってくれていたところも、前はやっぱり本当は選手がやってたことも多いから、ありがたかったです。今年はきっともっとスムーズに行くんやろうなとは思いました。

脇嶋
そうですね。やっぱりリーグの兼ね合いとか、協会とか、色々確かにぶち当たっていたので、そういったところは今年は上手くいくといいですね(笑)

楠選手
はい(笑)
色んなアニージャを見てきた中での去年

脇嶋
色んなアニージャを見てきたと思うんですけど、去年のここは苦しかったなみたいな時期はあったんですか?

楠選手
やっぱり思ったのは、最初はやっぱり楽しいって言ってやってたんですけど、強くなってきたときに、楽しいだけじゃないなって思って。
言う時は言わないとダメやし、その変わり目っていうか変化っていうのは結構チームとしても難しかったと思います。レベルの差もあったし、人数も多かったから、その時。ベンチ外とかも出てたし、そうなったときにやっぱりまとまるのは難しいなって感じたことはあります。

脇嶋
結構衝突するというか、ポジション争いも結構激しかったってことですよね。

楠選手
それもあったし…衝突とはちょっと違うけど。難しいですね。でもやっぱり全部含めて楽しい。笑

脇嶋
難しい。元々楽しくやりたいと思っていた人たちと、それを楽しくやっていたんだけど、その強さに適応して試合に出続けるためには、衝突しないタイプだけど、しなきゃいけないみたいな、色んな葛藤みたいなのがありそうですよね。

楠選手
ギャップもありましたね、やっぱり。理想と現実じゃないけど(笑)

脇嶋
それはどういうギャップですか?

楠選手
上手くっていうかチームが強くなってる時、、ん-、難しい。みんながまとまって、上に上がっていきたいっていうのは理想で、1人も欠けることなく。でも、やっぱり現実は難しい。やっぱりついていけない人は出てくるし、楽しくやってたのにみたいな。イメージが共有できていないチームメイトが出てくるときにどうやってそれを同じ方向に向くかっていうのは本当に難しいなとって感じました。

脇嶋
そうですよね、たしかに。

楠選手
やっぱり向かう方向が同じじゃないとまとまらないなって。

脇嶋
そのフットサルだけをやっているわけじゃないじゃないですか、プロではないので。そういうところの難しさはあったんですかね。それぞれ違う職場で働いていて、それによって練習参加ができないとか。それで言うと結構今、統一感があるように見えるんですけど、すごい全員で行こうみたいな。誰かを蹴落とそうみたいなのはなさそうですよね、今。

楠選手
そうですよね。それは去年もそういうのはなかったとは思うけど、それでも辞めていく人も多かったし、練習来なかった子もおるし、ってなったときに、そうですよね。みんな頑張っているのは伝わります。

脇嶋
たしかに。

楠選手
どうやってね、その子たちをフォローするかっていうのは難しいですよね。

脇嶋
そういうのもくすさんの役割として入ってるんですかね。

楠選手
いや(笑)

脇嶋
ないですか(笑)

楠選手
話してもらえるオーラを出しておきます(笑)

脇嶋
相談乗るよーみたいな(笑)

楠選手
どちらかと言えば、いじられキャラなので(笑)
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