“クラウドファンディングJリーガー”をあなたは知っているだろうか?
プロジェクトなどの資金援助を公募する際などに利用される国際的なサイトだ。
そのクラウドファンディングを利用し、Jの舞台を目指している男がいると聞き、
興味をそそられた。なんでも今年40歳だというじゃないか。
そんなクレイジーすぎる男の名は、安彦考真。
フットブレインにも出演した安彦さん。自分は三浦淳宏や中田英寿にもなれない。サッカー界の新人類
FOOT×BRAINの反響、番組で伝えきれなかった真意とは
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ー今日はお時間をいただきありがとうございます。いきなりですが、先日放送されたFOOT×BRAINの反響はどうでした?」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]「普段よりは来ました。ただ、エゴサしたりしたわけじゃないけど、僕のところに直接はネガティブな声は来ていません。意外と「感化された」とかそういうものばかりでした。逆にどうでした?」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ー三浦淳宏さんは「少なくとも自分はもう一度気持ちを高められないから考えられない」とおっしゃっていたじゃないですか。
でも、安彦さんはそもそも復帰じゃない。そこは大きいのかなと。
それに海外のプロ選手は、一度現役を引退した後に復帰するケースが多い。
それって、日常生活の中で現役時代に感じた熱量とかを得られずどうしようもなくなってってことが多いです。
ただ、日本人選手にはそれがない。
僕は、それは日本人と欧州の人のスポーツに対する熱量の違いだと思うんです。
だからこの歳でと言ってはですけど安彦さんが持っているもの熱量は欧州の人に近いのかなと。概念にとらわれないというところなども。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]「それはあると思う。確かに”復帰”じゃないってところは大きいと思います。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーだから今の安彦さんは、日本人がまだ表に出していない考え方を出しているところなのかなと。仮に安彦さんの時に目が出なくても、10年後20年後にそれが芽生え根付いてという可能性もあるのかなと。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「そうだね。むしろそっちだと思う。
実は、最終的にはそうなるだろうというのもあって。
しかばねでもよくって。幕末で活躍した土佐藩士の坂本龍馬も明治維新見てないように、
何か始める時って結局変わりきった時代は見れないし、
成熟度合いを人は時代というじゃん。
成熟前のよちよち歩きの段階とかをあまり見ないし「どうなの?」ってなっちゃうから。
それが徐々に独り立ちして社会に馴染んできて成熟した時に初めて”時代”というから。
ここには結構な時間が必要なんだよね。
となると、自分が生きている間には実らない可能性も全然あるし
僕の後に続いてくれる人がどれだけいるかもだし。だから僕はまさに、そこだと思ってる。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ー次代の足がかりのような?」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「そう。で、俺は、淳さんみたいにもう一度気持ちを奮い立たせることはできないと言っている人たちとも、
英さん(中田英寿)みたいに引退後もいろんな世界の第一線に顔を出し続けている人とも違う、
自分はサッカー界にとって新人類なわけだよ。
しかも、あの人たちはプロになった後の話だけど、自分はまだプロじゃない。
でも、この3人の中で数で言ったらどの層が一番多いかってこっち側なわけじゃん?
で、この最大ボリュームの層の特に30〜40代後半はとても人数多いから人口的にも。
この年代の人たちが今ちょっと停滞気味なんだよ。
で、若い世代の人たちが下から突き上げてきてると思うんだ。
それは勢いもあるし、若さは才能だから良いことなんだよ。
ただ、その一番多い俺たちの世代がサッカーに限らず、固定概念を捨てて動き始めたら俺は世の中かなり面白いことになると思ってる。
それも立ち上がった理由の一つですね。」
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クラウドファンディングJリーガーって?
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーそもそも、クラウドファンディングJリーガーとは?」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]「簡単に言うと目の前にいるファンを”可視化”するってことですね。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーと、言いますと…?」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「クラブから年俸はもらわず、
ファンからの寄付でやっていくということですね。
自分のファンが何人いるのかがすごくリアルに見えるようになると思うんです。
でも、クラブからお金をもらっていると誰が、
どれくらい自分にファンがいるのかわからなくなる。
ただ、現状はサポーターの人たちは僕の考えに賛同してくれる人も多いんだけど、
選手側からすれば「いやいや余計なことすんなよ」って考えだと思うんだ。
もし、僕の考えが主流になった場合、現行派の人たちは食いっぱぐれる可能性があるから。
だからもっとゴマをするかこっち側に飛び込んでみたけどファンが全然いないってことになる可能性ね。
でも、それは避けたい。
「ほら見たことか」ってことを言いたいわけじゃないんだ。
矛盾しているように聞こえるかもしれないけど。
ただ、この方が世の中がよくなると思うから、
今からそっちにみんなでシフトチェンンジしていきましょうよって、
Jリーガーたちを巻き込んで行きたいんだよね。
で、Jリーガーたちがそれを発信していけば今から入ってくる人たちは
その視点で物事を作っていける。
完全にそっちに移行できなくてもその観点を持つことが大事だと思うから。
そうなると、もっとコメント1つとっても責任とかが出てくると思うんだ。
そうなってくると、日本サッカー界は今よりもっと強く、良くなると思うし、
面白くもなると思う。じゃあどうやって変えるかって外からじゃなくて、
その中に飛び込んでしまおうと、それが今の1番のモチベーションかな。
だからFOOT×BRAINでは過去の後悔を取り返しにって言ったけど、
単純にJリーガーになりたいってよりもサッカー界を変えたいって思いから
手段の1つとしてクラウドファンディングJリーガーを目指そうと。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーそして走り始めたらどんどん理由が出てきたぞと。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「そうそうそう。複合的な理由が次々と。
旅に出たら、最終的な目標は決めてるんだけど、
立ち寄りたい場所が次々と出てきて立ち寄りまくってる感じ。
「こんな場所あるんだ」とか「こんな家あるんだ」みたいな。
それが僕の旅の定義だから。目的地に行くまでが楽しい。」
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ビオムサッカーコース総監督や川崎フロンターレFW小林悠のマネージャーも経験。恵まれた地位を捨ててあえて選んだ挑戦
全てを手放したことに対する思い
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーただ、これまでも東京ヴェルディと提携している
中央アートアカデミー高等科のbiomサッカーコース総監督や川崎フロンターレの小林悠選手の個人マネージャーなど
すでにサッカーの第一線で活動されてきたじゃないですか。
それらの地位というか役割を全て脱ぎ捨ててクラウドファンディングJリーガーを
始めることに怖さとかためらいのようなものはなかったんですか?」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「あーそれが全くなかったんだよね。
むしろなんだか気持ちよくなっちゃって。
多分、僕の根本として嘘があまりつけないんだ。
だから、下交渉とかも教えてもらったことがないからすごく苦手で。
お金も陰湿なものと思ってしまって。あまり好きじゃない。
でも生きていくために必要。そこに自分の中で溝が生まれたり執着したり。
それがある種のコンプレックスになったり。
biomも僕のものじゃない、小林悠も小林悠のものでしかないし、
僕というコンテンツは1つもなかった。
僕が関わることに意味があるコンテンツはあっても自分がコンテンツ化はされていない。
それが、自分の中でなんだかつまらなくなってしまったというのが1つ。
それから、すごくお金に縛られている気がして。
例えば、biomでも言いたいことあっても言えなかったり、
悠ともお金の発生する契約ではなかったんだけど、
悠にも遠慮しちゃう、どこに行ってもどこか自分を抑えて8割くらいで
生きてる自分が許せなくなって。
でも、biomの高校生たちも悠もみんな120%で行動して時にはぶつかってきてくれる。
そしたら、その差はなんだと。少なからず、
自分は彼らの熱量を上回ってなけりゃいけないと。
優位に立っていなければということじゃなくね。
そうなった時に、失礼だなと、みんなに。このままでは何も教えてあげられないと。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーそれもコンプレックスになっていたと?」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「そうだね。それで、アスリートという定義について考えたんだ。
そしたら、”生き様”だと。
じゃー今の自分が生き様を見せられているかと言ったら見せられていない。
仕事はしているけども。逆だ。
まず、生き様を見せなきゃと思って1度全てを手放してみようと。
手放すってことは、新しいものを吸収できるから。
だから僕は今、新しいものを吸収していっているし。
だから、怖さとかはなかったなぁ。
その場ですぐに電話して「辞めます」って言っちゃったし。
1ヶ月くらいしたらそりゃ多少は思うこともあったけど、
視点を生活ってとこから人生ってところに変えたから」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーいやぁ僕だったら、安彦さんほどの立場をすでに持っていたら多分”守り”に入ちゃったと思うんですよね。
代表クラスの選手たちともたくさんお仕事があって、
育成年代でもbiom以外の高校のアドバイザーもしていてすでに、
サッカーに対して手札がいっぱいある。
その手札をすべて捨てて誰もやったことがないところへ飛び込むって決断はできないと思います…」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「そうやって1つ1つ言われると、この決断にはならなかったかもしれないけど衝動に駆られちゃってるから(笑)
客観的に言われると「確かにそういうもの捨ててきたのか」って思うけど、
人間の体がそうなようになんでも循環した方がよくて。
てなったら、なんか溜め込んでる気がして、それで何に貢献してるんだろうって。
もちろんゼロではないけど、なんか違うなみたいな。
だから、人生の後悔を取り戻しに行くってフレーズも自分を奮い立たせるための勝手な言葉だし、
目標はそこじゃない。日本サッカー界を変えること、未来をより良くすること、
その先にあるもの、その旅の道中をどれだけ楽しめるかだから。
どれだけの経験をしてどこまで飛び込んでいけるかってとこだね。」
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最高に尊敬する2人と同じ土俵に立つために
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「それから、王道を通っても、変えられないことに気づいたってのもあるかもしれない。
今やっていることだけじゃ。
やっぱり、お金持ってる人がとか単純に上に立っている人が偉いとかだから。
で、カズさん(三浦知良)と本田くん(本田圭佑)この2人は僕本当に尊敬してるの。
でも、語弊あるけどどこか彼らのやり方はお金の匂いがしちゃう、個人的に。
CMとか。で、あの2人にお金じゃ勝てない。
でも、時代は変わってきているからお金の匂いがしない方法で彼らと同じ土俵に立とうと、
実は僕に勝てる場所があるぞと。ぎゃふんと言わせたいとかじゃないけど、倒したいよね。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ー確かに語弊のある言い方ですけど、
あの2人が日本サッカー界の最高峰にいる2人であることは間違いないですし、
彼らと安彦さんだとスタートポジションが違う、それで同じことをしても絶対に追いつけない。
ならば、クレイジーで衝動的でも爆発力のある手段を使うというのは理解できます。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]「そういうことなんだよ。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Seiya”]「ーでも、それを本当に行動に移せちゃうのって上からみたいになっちゃうんですけど、才能だと思うし、安彦さんが持って生まれた武器だと思います。」
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”abiko.jpg” name=”Abiko”]
「そう言われると、高校の時も突然ブラジルに行っちゃうとか
小さい時から多動で今の時代だと落ち着きがないって言われちゃうような子だったから、
昔から衝動で生きてきた感じなんだよね。
「ビジネスは時差だ」って言葉があるようにやったもん勝ちなんだよ。
じゃあ、それに何が必要かっていえば行動力。
それが自分の中でリンクしたからこれを始めた。
だから、クラウドファンディングJリーガーって言われているけど本質はそこじゃない。
さっき言ったようなことを実現したいからそのために選んだ手段、武器なんだよね。」
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第2章に続く
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