バラエティー番組でサポーターを論破するという企画に参加したサッカー解説の戸田和幸氏。プレゼン披露後高得点を獲得し1位に
日本代表のサポーターを論破するという番組に参加したサッカー解説の戸田和幸氏。
現役の頃はトッテナムにも在籍し、プレミアリーグでもプレーしたことのある
世界を知る男の考える日本のサッカーとはどのようなものなのか紹介していこうと思う。
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まず彼はバラエティー向きの解説は一切せず、ガチでプレゼンをしてきた。
他の参加者は松木安太郎、前園、小柳ルミ子の3人で
サポーターが点数をつける形式で2位との差を10点以上つけ、堂々の勝利。
サポーターが納得した戸田さんの考える戸田ジャパンとはどのようなものなのかを書き留めておくことにする。
5-3-2の超守備型フォーメーション。日本代表より格上のコロンビアやポーランドの攻撃陣を4バックでは守り切れない
まず戸田さんのチームコンセプトは「ハイブリッド」
ハイブリッドの意味は異なる要素を混ぜ合わせるという意味である。
そして気になるフォーメーションは5-3-2。
(1月に発売されたスポーツ雑誌ナンバー943で紹介されたときは香川⇒柴崎、昌子⇒槙野となっていた)
ハリルホジッチのベースとなる4-3-3に比べると守備的な布陣である。
フランクフルトでもリベロをやっている長谷部を2センターの真ん中に置き
アンカーは井手口。
さらにその前2枚は香川と乾が並び
2トップは大迫勇也と岡崎慎司である。
まずなぜ5バックなのかということについては
対戦国をみたときサイドとセンターフォワードには強力な選手が配置されており、
現在のシステムでは相手のサイドの選手が攻撃に転じると
日本のサイドハーフの選手が下がってしまい
4バックが維持できないという問題などが生じ、守り切るのは難しいという意見だった。
5バックにすることで相手の強力なFWにマンマークで1人ついたとしても後ろにはまだ4枚残る計算となり
日本にとっては守りやすい状況を常に作ることが可能になる。
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例えばコロンビアにはエースストライカーのファルカオだけでなく
サイドにはユベントスのグアドラード
ビジャレアルのカルロス・バッカ
バイエルンのハメス・ロドリゲス
と日本にとっては怖い選手ばかり。
このような選手を相手に4バックでは危ないというほかないだろう。
これは5バックにすることでサイドのスペースを埋め、2トップがパスコースを制限
中盤3枚が中央のスペースを管理するという戦術である。
ただ攻撃面ではどうなのかといえば、そこは問題はない。
長谷部が真ん中にいることで彼が攻撃時に1列あがることで4バックに変化。
試合中に相手の攻め方によってフォーメーションを変更することも可能になる。
まさしくハイブリッドといえよう。
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守備だけでもサッカーは勝てない。2トップにすることで攻撃に厚みをもたせ、大迫勇也と岡崎慎司が縦関係になり本来の力を発揮できるように
日本では今大迫の1トップが主流だが、これによってレスターシティで得点をあげている
岡崎慎司が使えないというデメリットが発生。
ハリルホジッチは他の代表メンバーよりもコンディションがいい岡崎を容赦なく代表から外している。
そこで戸田さんは大迫と岡崎の2トップにすることでこれを解決。
岡崎がレスターでやっているこぼれ球へのアプローチや前線へのチェイジングさらには
自陣に戻っての献身的な守備が日本代表でもこれでできやすくなった。
大迫と岡崎の2トップは2人を縦関係にし、クラブで高パフォーマンスを披露している
状態と同じになるのである。
本田圭佑を後半に投入し4バックからの4-3-3に変更することも可能に
戸田さんはまず、いかなる状況になってもチームが迷わないようにするとしたうえで
戦術の変更は選手個人の判断に委ねず、
骨格つまりストラクチャは監督が示してあげなければならないと論じている。
スタメンには現在メキシコで好調の本田圭佑が外れているが、
彼は後半の途中から投入することでチームの起爆剤となりより攻撃的な戦術に変更が可能となる。
長谷部が一列あがれば4-3-3になることが可能で、相手の戦術次第で日本も戦術を変えられるようになる仕様である。
ブラジルワールドカップで死の組を見事突破したコスタリカ代表に戸田ジャパンは似ている?
前回大会ブラジルワールドカップでダークホースとなったコスタリカ。
日本とのテストマッチでは3-1で日本の勝利。
某有名サッカー評論家に「よくこんな弱いチームを連れてきたと逆に感心する」と言わせたほど、前評判は低かった。
しかしテストマッチ後、監督はチームを軌道修正。
5バックからカウンター時には3-4-3に変化する柔軟なスタイルで
死の組を突破したコスタリカ。
ウルグアイ、イタリアを破り1位でグループリーグ突破を決めた。
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戸田さんの考える日本のハイブリッド型もコスタリカに近いものがある。
Jリーグにもサイドハーフやサイドバックに優秀な人材がいるのでこの選手達を組み合わせれば
より進化したシステムになることは間違いない。
理論派の戸田さんが考えただけあって、感情は一切なく、昨年11月の欧州遠征のブラジル戦でみえた
日本が抱える問題点2つ
4バックへのプレッシング(相手が3バックなら問題なし)
サイドの守備
が改善できることが見込まれ、使いこなせれば
日本がロシアワールドカップでサプライズを起こせるだろう。
ドイツのホッフェンハイムなどが採用しているので
気になる方はチェックしてみてはどうだろうか。
(5-3-2はホッフェンハイムのデフォルトだと3-1-4-2)
この記事を書くのに参考にしたのがこちらの雑誌↓
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