現代サッカーは難しい?グアルディオラが流行らせた斬新なサッカー戦術用語6選

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異なるリーグでバルセロナのように勝つことを目指す奇才ベップ

サッカーファンであればベップことグアルディオラを知らない人はいないだろう。

彼がバルセロナのトップチームで監督をしてから10年以上経過しているが

この間にフットボール界で様々な戦術革新が起こってきた。

それはワールドカップにも影響し、2010年のスペイン、2014年のドイツは

ベップの用いた戦術が色濃く出ていたように思える。

そんなベップが現代フットボールに持ち込んだ様々な用語を

これから紹介していこうと思う。

 

5秒ルール

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バルセロナ時代には3秒、6秒とも言われていたが、

基本は5秒以内にボールを奪い返し、それ以上かかる場合はプレスをやめるというものだ。

ただこれには明確な秒数が決まっていないらしく、

状況や対戦相手によりますね。敵陣の深い位置でボールを奪えば、それだけゴールの可能性が高まるからです。

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マンチェスターシティのMFギュンドアンはこう解説していることから

状況によって違うみたいである。

またバルセロナでグアルディオラが導入した際には目新しさがあったが

今はどのチームもすぐに奪い返しにくるため今では革新さは薄れている。

 

偽CF(メッシの0トップ)

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グアルディオラのバルセロナを語ることで外せないのがこのメッシの

偽CFである。

純粋なCFではないメッシをグアルディオラはセントラルで起用。

これを採用することにより得点力は向上し、レアルから6点とるのが難しくなくなった。

この起用法はバルサだからこそ可能なことであり、ウイングがサイドに張ることが

当たり前のチームにおいてメッシが中央にいることはサイド攻撃をより活かすことにもつながる。

ただ、これを採用した当初はセンターフォワードにイブラヒモビッチという

世界最高峰のストライカーがいたため、メッシをそのポジションでプレーさせることができず

困ったグアルディオラはイブラヒモビッチを冷遇し放出している。

これがきっかけで

それに(マリオ)マンジュキッチや(サミュエル)エトーも同じ立場に置かれたと思う。彼は出会ってきた中で最悪なコーチではないが、間違いなく最も幼稚なコーチだ

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イブラヒモビッチとグアルディオラには深い溝ができることになった。

 

偽サイドバック(ラームのボランチ起用)

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サイドバックがサイドに張った状態でパスを受けた場合、

縦パスを通すのが非常に困難なケースが多い。

しかしグアルディオラはこのような状況を良しとせず、打開策として

サイドバックをやや中央寄りに移動させ、CBからのパスを受けるようにしている。

そうなればボールをもらったサイドバックはタッチライン際にいるよりも

複数のパスコースを持てるというものだ。

バイエルン時代にはアラバやラームが偽SBとしてプレーし

大きな話題となっていた。

これにより、バルサ時代と同じく、ウイングのロッベンとリベリーの攻撃が活性化。

バイエルンのスペイン化に成功している。

2014年ブラジルワールドカップではドイツ代表の監督レーヴがベップ戦術を丸パクリし

ラームをボランチとして起用し戦っていた。

 

ポジショナルプレー

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元々はチェスの用語であり、ポジションの優位性から戦術が生まれるという意味である。

これをグアルディオラが独自の解釈をしたことで最近広まった新しいサッカー用語である。

サッカーもチェスと同じで数的不利の状況でもポジショニングによって優位性を

高められるということだ。

これに付随するように5レーン理論(ファイブレーン)という言葉も流行。

縦に3分割されている3レーン理論とは違い

5レーン理論はピッチを横ではなく縦に5分割する考え方で

中央のレーンがセンター、その横がハーフスペース、一番端の両脇のレーンが

サイドと表記される。海外サッカーの解説をきいているとハーフスペースという言葉が

使われることが多く、もはや標準語になりつつある。

強豪といわれるチームはハーフスペースを上手く活用し相手陣形を崩している。またハーフスペースでボールを受けると

センターで受けるよりも視野が広がり、選択肢が増えるという利点も。

5レーンは少し難しく、私もまだ勉強中の理論なので上手く説明できないが

わかりやすくいうと、次のプレーが予測できる選手が11人いてなおかつ

選手全員がオートマチックにプレーすることをポジショナルプレーというらしい。

次のプレーを予測した行動をポジショニングともいう。

また相手がスペースを埋める守備をしてきたときに5レーンを用いれば簡単に崩すことも可能となる。

 

GKのフィールドプレーヤー化

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バイエルン時代にはドイツ代表のノイアーが

まさにこの状態であったが、

マンチェスターシティでは

ブラジル代表のエデルソンが務めている。

相手のプレスが強烈な場合は、

エデルソンにボールを戻し、GKもパスワークに参加することで

相手がマンツーマンできてもかわせるというわけだ。

 

2-3-2-3

ベップのマンチェスターシティは

2017-2018シーズンに破竹の勢いで見事優勝をしてしまった。

そこにはベップにしかできない戦術が存在している。

それは試合開始時のフォーメーションからして

いびつで選手は横にきれいに並んでいるわけではなく

前後左右の味方とは1マス空けて選手を配置。

まるでアルファベットのWである。

サッカーの練習でロンドというのがあるが

マンCのシステムはあれに似ていて、5人のかごの中に

相手選手を閉じ込めて何もできなくしてしまうというもの。

基本はそこにあるから最初のフォーメーションは

少々いびつになってしまうということだ。

またインサイドMFとして活躍したダビド・シルバと

デブライネがいたことでこのシステムは完成されたと言ってもよく、

彼ら2人で敵の包囲網を崩し、他の味方はロンドを作ることで

ボールを失わず、攻めの時間が相手よりも多くなっていた。

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