ファンが喜ぶサッカーでFC東京との開幕戦で惨敗
横浜マリノスから今シーズン引き抜く形で
清水エスパルスはクラモフスキーを新監督に据えた。
開幕前から大胆なスタイル変更そして、王者のマリノスのサッカーを知っているとあって
ファンの期待も高く、事実FC東京との開幕戦ではブラジル人トリオにけちょんけちょんに
されるもファンは清水のサッカーにご満悦だったようにみえる。
だが個人的に今シーズンの清水エスパルスは昨シーズンよりも悪い成績で終わる可能性が高いとみており、
クラモフスキーが1年を待たずに解任というのも降格がちらつけば十分ありえると考えている。
1シーズン目では残留争いを覚悟。いきなり優勝争いは無理
今のJ1リーグはJ2のように新体制の1シーズン目で2位、3位になれるほど甘いリーグではない。
昨シーズンと全く異なるスタイルに変更したエスパルスも優勝を目指しているとはいっているが
今シーズンもおそらく残留争いに巻き込まれることだろう。
川崎フロンターレやマリノスも今のスタイルを確立するまでに多くの失敗を乗り越えてきた。
清水も何シーズンもかけて王者への道を歩むこととなるだろう。
実際、クラモフスキー監督も時間をかけてチームを作ると公言している。
成績が低迷してもフロントがクラモフスキーのままで押し通せればの話だが。
清水エスパルスの問題点は決定力不足ではなく、ディフェンスにある。
3点取られても4点取り返すサッカーをすればいいと思うかもしれないが
正直、FC東京のようなスペースを埋めてくるチームが大半のJ1において
それは無茶としかいいようがない。
まずは失点を減らすことに全力を注いだ方がいいだろう。
前半でなく特に後半の失点率は昨シーズンからの課題である。
だが、今の清水エスパルスのディフェンス陣ではまず攻撃サッカーの土台にはなり得ないから困ったものだ。
東京五輪世代の立田、新加入のヴァウドが守っているが、クオリティーが低く
補強をするならまずJ1の上位チームから主力級のセンターバックをとらなければならなかったと思う。
また上手く彼らが奪ったとしてもそれを速攻でゴールまで決めることができず、
今の清水は無駄にポゼッション率を上げているだけである。
かつてジーコジャパンでも同じく攻撃が機能してない時期があり、それを解決するためにはと聞かれた
ピクシーことストイコビッチは
「まず守備を強化しろ、攻撃ばかりでなくプレスをかけろ」と自分なら指示をすると答えている。
特にペナルティエリアに侵入された際にうまく処理できる経験あるセンターバックがほしい。
立田の成長を待っていると今のスタイルで優勝するのがいつになることか…
だが逆に攻撃の質はパターンが増え、いい印象を与えてくれた。
開幕戦の先制点はパスワークというより、立田の積極的なスライディングから
奪った形の速攻であり、あれを繰り返せばエスパの得点率は上昇するだろう。
マリノスも対策をされると勝てない。選手層の薄いエスパルスは戦術のオプションも限られる
昨シーズン、自分たちのサッカーを貫き、優勝したマリノスだったが
開幕戦をガンバ大阪と戦い2-1と惜敗している。
これは内容的にも完敗でガンバにきっちり対策をされてしまったことが要因だった。
マリノスはまだ選手層が厚いため、改善するゆとりがあるかもしれないが、
エスパルスが同じことをされた場合、おそらくは連敗を覚悟しなくてはならないだろう。
理由は簡単で戦術オプションを作るための選手がいないのだ。
エスパルスにチームBを作る余裕はなく、メンバーも固定しなければJ1を戦い抜くことはできない。
昨シーズンもドウグラス、ヘナトが欠場した試合はひどかったことを覚えている。
逆にこの2人が先発した試合は勝ち星をあげ、なんとか残留を果たした。
相手の長所を消す、ヨンソン体制のエスパルスのほうがクラブの経営状態を考慮しても
合っていたのかもしれない。
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