クラブ規模、順位、スペイン国内ということを考えれば悪くない選択
日本の至宝こと久保建英がスペイン2年目で選んだクラブが
イエローサブマリンの愛称で親しまれたビジャレアルに決まった。
この夏、久保の周辺は騒がしく、パリサンジェルマンが獲得に名乗りを上げるなど
ヒヤヒヤしたが、久保本人は冷静で今の自分のレベルを考え賢い選択をしたと思う。
ビジャレアルは最近のシーズンの成績を最終シーズンで5位とリーガでは上位にいるチーム。
2部に降格したマジョルカよりは全然ハイレベルな争いが待っていることだろう。
だが私はひとつ大きな懸念がビジャレアルにはある、それは監督エメリだ。
エメリの評価は決して高くない。戦術家の面は優れているが泥沼にはまると…
ウナイ・エメリはセビージャにいた当時若く、結果を出しているすごい監督だったと思っていた。
しかしプレミア初挑戦となったアーセナルでは結果が出せず、
特にヴェンゲルから受け継いだアーセナル時代は履歴書で例えるなら本人も書きたくないクラブ歴だろう。
特にアーセナルのあの失点の多さは異常であり、ついには選手の不仲まで報じられた。
スペインではコミュニケーションの面で問題ないのかもしれないが、
日々変わる欧州サッカーの最高穂のリーグで
セビージャ時代のように結果を出せるのかは疑問である。
毎試合変わる選手起用。久保建英の最適なポジションで使ってくれるか
エメリがアーセナルで失敗した原因の1つとして挙げられるのが
選手起用の失敗である。
彼は試合ごとに選手の配置を変え、時には「え、そこで」という位置で
選手を起用し、まるで実験しているかのように試合をしていた。
おそらく久保もシーズン序盤は固定ポジションをもらえず、
様々なポジションをやらされるだろう。
久保本人も
「GKとDF以外ならどのポジションでもプレーするつもり」と
入団後に発言しており、エメリも彼をサイドに固定というやり方はしないはずだ。
マジョルカのビセンテ・モレノも久保を移籍当初はあまり先発で起用していなかったが
彼が結果をいいプレーをしていたことで徐々に監督への信頼が生まれ、
先発出場をする試合が多くなっていった。
(35試合中23試合先発で4ゴール5アシスト)
だがエメリはモレノじゃないので、もしかしたら久保をシーズン中盤以降、
ベンチに座らせることもあるかもしれない。
ビジャレアルの選手層をみればマジョルカの比ではないことはわかるし、
エメリが使わないと判断すればレアルとのレンタルでの契約に久保を試合で使うというのが
条件に含まれていたとしても使わないのではないだろうか。
レアルは久保の出場試合が少なければ冬の移籍市場でチームに戻すことができるという。
エメリが起用しないとビジャレアルでの久保のプレーはわずかシーズンの半分になる可能性も否定できない。
ゲンドゥージのように久保が成長できるかは運?
アーセナル時代にエメリがクラブに残したものはやはり
ゲンドゥージを覚醒させたことだろう。
ロリアンから2018年にアーセナルへときたフランス人MFはエメリの下で成長した。
アーセナルに唯一残した遺産かと思ったが、アルテタ監督とは合わずに
どうやら放出候補となっているようだ。
ゲンドゥージもビジャレアルに来たほうがいいのかもしれない。
久保もゲンドゥージのようにエメリの下で成長してくれればいいのだが…
こればかりは運も左右するため、わからないものである。
個人的には今のアーセナルのほうが久保に合っているように思う。
アルテタはベップの下で学び、彼の意思を継ぐ者だ。
エメリと同じくスペイン人であることから久保ともコミュニケーションがとれるだろう。
若いうちに学ぶ機会が多いのは、どう考えてもアルテタであり、エメリではない気がする。
だがスペイン国内でクラブを探さなければならなかったとすれば
ビジャレアルしか選択肢がなかったのも事実か。
いずれにしても来シーズンの久保の活躍がマジョルカの時以上になってくれることを願う。
コメント