レスターの岡崎慎司がこの試合のMVPだよ
前半は本田、香川のいい攻撃がみられず
私はこのシリア戦、日本が有利なのではと立ち上がりから感じた。それは相手のサポーターが国が内戦状態のためものすごく少なかったのだ。
実際、日本のサポーターの声援のほうがよく聞こえていた。
メディアは今日の試合を『厳しいアウェーゲーム』なんて言っていたけど、実際は中立地のオマーンでの試合でスタンドは日本のサポーターの声が目立つ状態だった。国が戦争状態だから当然、見に来られないよね。
セルジオ越後氏「南野は使ってほしかった」…イラン戦は「ベストメンバーで臨め」 | サッカーキング2018 FIFAワールドカップロシア アジア2次予選が8日に行われ、シリア代表と日本代表が対戦。後半に入ってから本田圭佑、岡崎慎司、宇佐美貴史のゴールが生ま···
「日本楽勝じゃん」と思ったが、いざ試合が始まってみると・・・
日本がサイドを突破し、サイドバックのインテルの長友やハンブルガーの酒井高徳がクロスを上げるも、いつもの如く、ペナルティーエリアの中でブロックを作られ、シュートが打てない。
そしてときどきシリアがボールを奪い、ロングボールを入れ、あわやゴールかと思うような相手のシュートシーンもあった。
ミランの本田や香川にボールが渡るもいいリズムが生まれず、攻撃がかみ合わない。
シリアがしっかり構えていた前半は、香川も本田もほとんどなにもできなかったよね。27分に香川の素早いリスタートから本田にチャンスが訪れたけど、肝心のシュートは枠の外。それ以外では取り上げるべきシーンがなく、消えていたと言っても過言じゃない。
【セルジオ越後の天国と地獄】前掛かったシリアの隙を突いただけなら、日本が戦い方を変えたとは言えない | サッカーダイジェストWebサッカーダイジェスト、ワールドサッカーダイジェスト、高校サッカーダイジェストの取材力を結集!海外ビッグクラブからJリーグ、ワールドカップまで。サッカーファンにクオリティーの高いニュース・コラムを毎日届けます。
前半だけでいえば内容は最悪だった。スコアも0-0のまま後半を迎える。
やはりレスターの岡崎はエースストライカーだった
後半10分、そろそろ点がほしい日本にとって、あの男が十八番をみせる。
うまく裏に飛び出した岡崎は相手のペナルティーエリアに侵入。シリアのDFは慌ててボールを奪おうとディフェンスにいくが、岡崎をボックス内で倒してしまい、PKに。
シリアは日本で一番倒してはいけない転びの天才を倒してしまったのだ。
今日のMVPは、間違いなく岡崎だ。前半から必死に汗をかいて、身体を張っていた。シリアは足もとのテクニックは低調だけど、フィジカルは強いチーム。そんな彼らを相手に一所懸命戦っていたのは評価できるし、なによりPKを奪ったのが大きかった。
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その岡崎が獲得したPKを自らボールを持った本田が冷静に決め、スコアは1-0となる。
日本の欲しかった1点がエースストライカーである岡崎によってもたらされた。
日本が良かったのは後半の45分だけだったよ
後半は日本らしいリズムが生まれた
岡崎の働きによって1点が入った日本は徐々にリズムが良くなっていく。
前半は消えていた本田、香川が攻撃を活性化。
すると今度は岡崎に追加点のゴールが生まれる。
香川がペナルティーエリアに侵入、細かいタッチで相手DFを翻弄し、お得意のターンで切り返すと、相手の股を抜いたラストパスを岡崎に供給。
本田がPKを決めてからは、日本がペースを掴んだ。香川は狭いエリアを抜け出して2点目をアシストしたし、本田は中央に入って細かい崩しに関わるなど、チーム全体として攻撃のリズムが良くなった。
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岡崎は当てるだけのシュートを難なく決め日本が2-0とリードする。
ガンバの宇佐美貴史がとどめの3点目を決める
さらにダメ押しのとなる3点目を途中出場のガンバ宇佐美が決める。マークにつかれていた本田が絶妙なヒールパス、それをフリーの宇佐美が冷静にゴールに流し込んだ。
途中交代の宇佐美が1ゴール決めたけど、これも日本が主導権を握っている良い時間帯に出られたからこそ生まれた得点だ。ゴール前にスペースがあったからこそチャンスが広がったし、細かい連係が効果的だった。宇佐美にとっては他にも決め切るべきシーンもあったはずだし、これで満足してはいけない。
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3-0の完璧な勝利にみえたが、セルジオ氏は・・
総じて、日本が良かったのは後半の45分間だけ。それも、失点して慌てた相手が隙を見せたおかげ。スコアは3-0で完勝に見えるけど、決して完璧じゃない。それは忘れちゃいけないし、課題は少なくなかったよ。
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セルジオ氏が課題に挙げたのは次の通りだ。
- ミドルシュートが少ないね
- 両サイドの守備に問題ありだったよ
- SBのセンタリングの質が低いね
- ハリルホジッチの采配に目にみえて分かる変化がほしいね
イランとの親善試合は新戦力を試さないほうがいいね
「13日のイランとの試合は逆に今回のベストメンバーで臨むべきだよ。最終予選を考えれば絶好のアウェー戦。相手の質を考えても、少なくとも前半だけでもベストでやるべきだね。良いシミュレーションになる。ここで普段使わない選手をいきなり先発に並べてしまっては意味がない。イランと最終予選であたる可能性だって十分ある。たくさん人が入るスタジアムでやれるんだから、イランのサポーターにはぜひとも完全なアウェーを作ってもらい、選手やスタッフはその中で、全力でどれだけできるかを試してほしいよ」
セルジオ越後氏「南野は使ってほしかった」…イラン戦は「ベストメンバーで臨め」 | サッカーキング2018 FIFAワールドカップロシア アジア2次予選が8日に行われ、シリア代表と日本代表が対戦。後半に入ってから本田圭佑、岡崎慎司、宇佐美貴史のゴールが生ま···
最終予選の予行演習としてイラン戦はベストメンバーで戦うこと
セルジオ越後氏は13日のイランとの親善試合のことについても言及しており、新戦力を試すのではなくベストメンバーで臨むべきだと指摘。
最終予選のシュミレーションになるというのだ。
たしかにそうかもしれない。今までの相手はFIFAランク100位~の日本から比べればサッカー弱小国、最終予選の準備運動になったかどうかも曖昧なレベルの相手である。
完全アウェーのなかでイランと試合をすることで、今日本が真っ先に解決するべき問題点が浮き彫りになるに違いない。
シリア戦で途中交代した清武、武藤。ベンチの柴崎岳
シリア戦でマインツの武藤、ハノーファーで10番をつける清武が途中交代で出場したが、特別なインパクトを残せず、試合を終えた。
周囲との連携がかみ合っていないのか、ガンバの宇佐美のようなコンビネーションプレイをみることができず、本当にドイツのブンデスでレギュラーなのかよと言いたくなってしまうほどのプレーだった。
そして東アジアカップ以降、ベンチに座り続けている鹿島の柴崎岳だ。
私は個人的に日本代表の世代交代には彼の存在が必要不可欠であると思っており、たしかに体力面で考えると90分間プレーできないため、スタメンでないのは分かるが、ベンチに座らせておく選手ではないだろう。
シリア戦では前半、相手が引いてブロックを作っていたので、日本はペナルティーエリアの中で仕事をさせてもらえなかった。
ああいった場面で均衡を破るにはやはり柴崎のようなゲームメイクをする選手が必要なのではないだろうか。
次のイラク戦では是非、ボランチに柴崎を起用してもらいたいと考えている。
ボランチでなくてもトップ下でも機能するはずだ。海外組を使いたいのはわかるが、原口、武藤、清武は数字で結果を示していない。もう昔とは違って海外組のブランドは薄れてきている。
宇佐美のようにJリーグの中でも海外組と同じクオリティの選手もいるのだ。
柴崎もその選手の1人だと思っているのは私だけだろうか。
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