ドイツサッカー史上最悪の結果に終わったロシアワールドカップ。
そんな中、判明したのが、チームの主軸メスト・エジルに対する国内の人種差別。
その経緯と背景を今回はまとめていきたい。
ロシアワールドカップでは初戦のメキシコに惨敗。ドイツの敗因はエジル1人のせいだけではない
フランスの優勝で幕を閉じたロシアワールドカップで優勝候補筆頭と目されていたドイツ代表は、
格下の3チーム相手に本来の力を発揮することができず、
グループステージで姿を消した。
そんな中、特に国内外から非難されたのはチームの主軸であるメスト・エジルであった。
初戦のメキシコ戦の失点シーンでは、相手選手に簡単に交わされ、
インテンシティの低さを露呈した。
しかし、チーム全体のクオリティも低く、エジル一人を非難するのはさすがに酷だと感じる。
なのにどうして、ここまで批判に晒されるのかそれにはドイツ社会が抱える闇の存在が浮き彫りとなった。
Embed from Getty Images
エジルのプロフィール
トルコ人の両親から生まれ、2007年にドイツ国籍を取得した元外国人であるのだ。
エジルがSNSにトルコのエルドアン大統領との2ショット写真を投稿。負ければ人種差別される悲しい現実
ワールドカップ前の5月中旬、エジルは自分自身にルーツのある
トルコのエルドアン大統領のもとを訪れ、ユニホームを贈呈した画像をSNSに投稿した。
エジルは政治的な意図はないと主張したが、
多くのドイツメディアは、政治的にあまりに鈍感だと強く非難されている。
ワールドカップ敗退後、彼への批判はさらに強まり、
家族も多くの脅迫に悩まされたことを告白し、彼は大きな決断を下した。
それはドイツ代表を引退することだ。
その動機は、年齢や衰えではなく、人種差別であることは言うまでもない。
1選手をここまで追い詰めてしまったドイツ社会には、憤りを覚える。
コメント