ハリルホジッチが続投だったらロシアワールドカップではベスト8も可能だった
最初に言っておくが、
親善試合に結果がでていなくてもハリルホジッチを
解任すべきではなかったと思っている。
西野さんは確かに日本人の中では優秀な監督だし選手のことは
ハリルよりも理解している監督だった。
だが型にハメない柔軟なタクティクスを持っているのは明らかにハリルの方である。
その戦術が披露される場はワールドカップ本番だったはず。
だがその場を与えられることはないままハリルは解任となった。
直前の強化試合で結果を出せなかったことに原因はあるが、
日本のMFの人材不足も大きかったように思える。
司令塔タイプと奪取タイプに分かれている日本の中盤では
ハリルのサッカーを体現しているのは難しかった。
守備的な選手を起用すれば得点不足、司令塔タイプにすれば守備力が低下し失点が多くなるという
ジレンマを抱えていたのだ。
ハリルはボールの回収地点が下がるのを嫌い、守備的なMFを好んで起用してきた。
本田や香川を外していたこともスポンサーの絡みなどもあり、解任の理由の1つになったはずだ。
日本は西野監督となり、結果ベスト16に進出したが
もしハリルが指揮をとっていればその上ベスト8も可能だったと思っている。
その理由を簡単にまとめてみたのでみてほしい。
ハリルホジッチが用意していたロシアワールドカップ用の秘策は5バック
ハリルジャパンは親善試合のメンバー選考、戦い方をみてみるとまるで一貫性がなく
オーガナイズに欠けていたが、
逆に言えば南米、アフリカ、東ヨーロッパ、西ヨーロッパ用の
戦術を模索していたのではないかと言う事だ。
さらに守備においては、4バックでずっとやってきていたが
5バックで固めるのもハリルの選択肢にはあっただろう。
ラインをあえて下げて、ロングカウンターを狙う戦術は
解任される直前のウクライナ戦でもみえた。
長谷部を下げても相手に有効な戦術はロングカウンターしかなかったともいえる。
だからこそハリルは西野監督がスタメンで使わなかった山口蛍を
積極的に使っていたのだ。
ハリルのやり方であればパス精度がそこまで求められることはないからである。
「もし私がベンチに座っていたら、日本は2-0のリードを失うことはなかった。それは保証できるね。なぜなら私は、ベルギーに3点を奪われないために、どう動けば良いか分かっているからだ」
「私が監督だったらベルギー戦は勝利」 失望のハリルホジッチ氏 - ライブドアニュースハリルホジッチ氏が、W杯での日本対ベルギー戦に関する見解を明かした。仮に自身が監督で2点リードしていれば、逆転負けはされなかったと強調。日本への同情心を示しつつ、逆転負けへの失望感を露わにしていた
ベルギー戦のことをハリルホジッチはこう語っていたが
日本に対する嫌味ではなく、本当に用意されていたプランがあったということである。
しかもベルギーとは一度対戦しているので、勝ちパターンも
容易に準備できたのではないだろうか。
中島翔哉が西野ジャパンでいう本田圭佑だった。強豪国用に用意された切り札
ハリルが解任される直前に選ばれた
リオ世代の選手がいる。
そう中島翔哉だ。
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彼はいずれ香川真司から10番をはく奪することになるであろう選手であり、
ポテンシャルが高い。
話を戻すと中島翔哉が使われた時間帯にハリルの戦術の意図がみえてくる。
中島がマリとウクライナ戦で投入された時間帯は、後半15分~35分の間だ。
これは相手にとって最も集中力がきれる時間帯であり、
実際、マリとの試合では中島のゴールで同点としている。
つまり彼を後半、同点もしくは、逆転するための切り札にしていたと考えられ、
最終ラインの人数を増やし、個人技に長けた中島で1発を狙う超カウンター戦術が
用意されていたということだ。
これはセネガルやベルギーとの試合で有効な戦術となったことだろう。
ロシアワールドカップで一番株を上げた男柴崎岳もスペインの経験を経てハリルが正しいと理解する
柴崎は鹿島時代にハリルから要求されたことを
100%理解できなかったという。
それはハリルホジッチがヨーロッパ基準のサッカーを
日本人に求めていたからだと柴崎は語っている。
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だが日本にいた頃は理解できなかったハリルの要求も
スペインに移籍してからは理解できるようになったみたいだ。
さらに所属するヘタフェとハリルジャパンで求められていることは
似ているとも語っており、
守備をベースにしたハリルの戦術は、ヨーロッパのトレンドだったわけである。
しかし一部の選手からはハリルの型にハメる戦術に不満もあり、
それが原因かはわからないが、解任させられた。
おそらくは国内で行われた韓国との試合に1-4で敗れたのが原因と思われる。
日本サッカー協会はもう少し様子をみようということになり、
3月の試合までやらせたのだろう。
しかし日本サッカー協会が我慢できずにワールドカップまで残り2か月という時点で
ハリルを解任させたことは間違っていたと言わざるを得ない。
ベルギー戦、ほぼ完璧とも言える試合だった。負けたといっても、ドローにでも、もしかすれば勝っていたかもしれない試合だった。
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これはハリルホジッチが解任会見のときにでた言葉である。
試合に負けはしたが、その前に行われたブラジル戦での修正点を
うまく改善していた。
少なくとも守備面においてハリルホジッチの戦術は完成間近だったことが
この時点でわかるのだ。
相手にクルトワや一部の選手が出ておらず、
ベストメンバーではなかったとはいえ、
シュート数もほぼ同じで大きく差がついてたのは支配率くらいである。
しかもこの試合では切り札である中島翔哉を使ってない。
おそらく使っていれば勝てた試合だっただろう。
ハリルが指揮をとった試合を線でつなぎ合わせるようにみれば、
ちゃんとした一貫性があったことがわかると
サッカーライターの清水英斗さんは雑誌に書いており、
ハリルのサッカーを線でみるか、1試合としてみるかで大きな差がでるとも書いていた。
普通の見方をすればあれだけ結果がでていない監督は無能だと斬り捨てるだろう。
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しかし、今までの日本代表にはいない、つまり何がしたいかわからない監督であったがゆえに
ワールドカップ本番で何かしてくれそうな期待感があったので残念である。
これは個人的な好みなので真剣に受け取らないでほしいが
ハリルのつまらないサッカーが好きだったので解任したことは正解ではないと思っている。
ヨーロッパ式の最先端の戦術で戦いワールドカップで格上を倒す日本代表がみれなかったのは
3年間我慢して見続け、ハリルジャパンを応援したぼくにとっては非常に残念なことである。
コメント
ハリル擁護派のご意見として「秘策があったはず」という想像がありますが、副コーチが取材で秘策はなくそれまでどおりの「相手に持たせてロングカウンター」と答えています。それまで結果の出せなかった戦術でベスト8なんて無理でしょう。GL突破も無理であったと考えるのが普通です。