ラファエル・ベニテス ニューカッスル・ユナイテッド
レアルマドリードの下部組織にいたスペイン人の監督。
昨シーズンはレアルマドリードの監督に就任し、大きな話題となったが選手の個性を殺すつまらないサッカーをしていたため
サポーターのみならず、クリスティアーノ・ロナウドら選手たちにも10番とバカにされ批判された。
シーズン途中でレアルを解任され、現在イングランド2部のニューカッスルの監督に就任している。
ベニテスの戦術は守備をベースにしており、プレスをかける手順も選手にこと細かく指示をする。
また試合前のスカウティング力にも優れており、相手チームを丸裸にし、
トーナメントの1発勝負では敵う監督はそうはいないだろう。
スターがいない日本代表には非常に合っているといえ、
指示をされたら忠実に動く日本人はベニテスにとって非常にやりやすいのではないだろうか。
ウナイ・エメリ パリ・サンジェルマン
こちらも相手チームの研究に非常に時間をかけることで有名な監督で、過去にバレンシアやセビージャを率いていた。
セビージャではヨーロッパリーグを制覇している経験があるが、驚くのは毎シーズン主力がごっそりどこかに引き抜かれても
結果を出すという手腕である。
当然戦術も一辺倒では結果を出すことは難しいため
選手を適材適所に配置し、常にフォーメーションを変えるサッカーをしている。
ポゼッションしながら相手を中央に寄せ、サイドチェンジし、
サイドから相手を崩すサッカーはサイド攻撃を得意とする日本にとって理想の監督といえよう。
デイビット・モイーズ サンダーランド
選手をロボットにように扱い、マンチェスターユナイテッドを指揮していた頃は
創造性ある香川などの選手をスタメンから外し大きな批判を浴びた。
ベニテス同様、ポジションの流動的変化は好まない監督ではあるが、
逆に創造性が足りない日本人には非常にマッチ。
香川の例は彼自身のプレースタイルが、日本人離れしているので
モイーズに好まれなかっただけである。
プレーエリアを固定するサッカーを展開することから度々メディアから批判されている。
また世間では評価されていない若手やベテランを獲得しては、
育てるのも非常にうまく、まさにモイーズ工場。
Jリーグにいる名前の知られていない選手を数多く使ってくれる可能性は高い。
だがスター選手を外す可能性が高く、興行面ではマイナスになるし
スター選手の代表である本田、香川ファンからはブーイングを浴びるかもしれないが、
結果さえだせば大丈夫だろう。
マウリシオ・ポチェッティーノ トッテナム
エスパニョール時代には中村俊輔を指導したことのある監督でハイプレスとポゼッションを組み合わせたスタイルで戦う。
試合がないときは地獄の練習で選手を鍛えメンタル強化。繊細すぎる選手はポチェッティーノの下にはいられない。
また若手選手を起用することを好み、ベテラン選手を嫌う傾向にある。若手はミスをするがポチェッティーノはそれを許し
優れたモチベーターでもあるため選手の信頼は厚い。
世代交代に遅れる日本代表には必要なのは大胆な決断を下せる監督である。それがこのポチェッティーノだ。
ロジャー・シュミット レバークーゼン
ブンデスの中でもそこそこ強いレバークーゼンを率いる49才の監督。
マンチェスターシティを率いる名将グアルディオラからは「これほどインテンシティの高いサッカーはみたことない」と絶賛されたほどの腕を持つ。
実はこのシュミット、ポゼッションに全く興味がなく、無意味なバックパスを嫌い、ゴールに直結するプレーだけを好む監督である。
ショートパスで攻撃を組み立てる日本人には合わないだろうと思われるが、現在の縦に早いサッカーをしているハリルホジッチと似ているとこはあり
いいところを継承してくれるのではないかと思い、今回加えさせてもらった。
ハイプレスからボールを奪いカウンターからゴールを奪うシンプルな戦術ではあるがレバークーゼンでは
日本代表でも使われているトップ下を置いた4-2-3-1も使い、対戦相手によっては柔軟な戦い方をみせている。
アンドレ・ビラス・ボラス 上海上港
若干32才という若さでポルトガルリーグのポルトに監督に就任し3冠を達成した天才監督。
モウリーニョのアシスタントコーチから這い上がっており、インテルやチェルシーでスカウティングを務めた。
2011-2012シーズンの7ヶ月だけチェルシーの監督に務めたが、
ベテランを外したことでチームの大黒柱であるドログバらから信頼を失い解任された。
ビラスボラスもまだ若く、選手からの信頼なくても戦術だけでどうにかサッカーはできるのではと甘い考えがあったのかもしれない。
ビラスボラスはDFラインを高めに設定し個人技で崩すサッカーよりも味方同士が連携し合い攻撃するサッカーを好む。
サイド攻撃はもちろんカットインからのシュートやミドルなどを多用し、相手によっては3バック、5バックとフォーメーションを変える柔軟さも併せ持つ。
監督になってからはモウリーニョとは確執ができ、現在は連絡を取り合っていないそうだが
対戦相手を丸裸にする術はモウの下でスカウトを務めていたころに学んだものである。
また以前に日本のチームを指揮したいとも自身は語っており、本当に代表監督に就任してくれるかもしれない。
ブレンダン・ロジャーズ セルティック
サンフレッチェ広島が最終ラインからショートパスをつなぐサッカーを貫くことと同じで
このロジャーズ監督もどんな状況にあろうとショートパスでつなぐことを求める。
プレミアのスウォンジー時代にはあのアーセナルに対しパスサッカーで勝ったことは有名で衝撃を与えた。
GKから攻撃を組み立てるバルセロナスタイルでもあるため、リバプール時代はものすごい得点力を誇ったが同時に失点が多く
そのせいでマンチェスターシティに優勝をさらわれ2位で終わったのがスアレスがいた2013-2014シーズンである。
ザッケローニ監督の下自分たちのサッカーにこだわった日本代表だったがザック以上にそれを体現してくれた可能性があるのは
このロジャーズであり、管理人の私も一押しの監督である。
ハリルホジッチのサッカーは現代サッカーそのもの。日本に合うか合わないかは別にして世界のトレンドとなる戦術を使っている
ハリルホジッチのやっているサッカーが度々日本人に合ってないと議論になるが、
1つ確かなことはザッケローニ時代よりもより前でボールを奪えるようになっていることだ。
今回紹介した監督の多くはハイプレスでボールを奪っての戦術がベースになっており、それは世界のトレンドともいえる。
前線からの守備はもう当たり前で、守備をしなくてもいい選手はクリスティアーノ・ロナウドやメッシくらいなものである。
守備をベースに戦術を組み立てるそういう面ではハリルホジッチは十分評価できる監督といえよう。
2016年のロシアW杯アジア最終予選アウェーオーストラリア戦のように、
相手に合わせて選手を替え、より守備的な布陣で戦ったところなどは柔軟さがみてとれた。
だから私はハリルホジッチ続投でいいとは思っているが、もし何らかの理由で解任になった場合、上記で紹介した名将に是非率いてもらいたいものである。
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