2018年12月23日FIFAクラブワールドカップ決勝戦。
開催国王者アル・アインvsヨーロッパ王者レアル・マドリード
史上初大会3連覇となる決勝点を決めたのはこの男だった。
マルコス・ジョレンテとは
ジョレンテは1995年1月30日生まれ(23歳)のスペイン人選手だ。
ピボーテ(中盤の真ん中)を主な戦場とするが、
他にもインテリオール(サイドハーフ)やセントラルも務めることができる。
08-07シーズンにレアル・マドリードの下部組織へと入団すると、
14-15シーズンからBチームに当たるレアル・マドリード・カスティージャでプレーし、
ラ・リーガ15-16シーズン第8節レバンテ戦(2015年10月17日)にてトップチームデビューを果たした。
2016年8月11日に昇格したばかりのデポルティーボ・アラベスへレンタルが発表されると、
加入直後からピボーテとしてレギュラーに定着しリーグトップとなる88回のタックルを成功させリーグ9位の躍進、
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コパ・デル・レイ準優勝へと大きく貢献した。
そこでの活躍が認められ、レンタル満了により17-18シーズンにレアル・マドリードのトップチームへと復帰した。
2017年9月23日に2021年までの契約更新が発表された。
マドリードでの苦しい時期
しかし、マドリードでの生活は簡単なものではなかった。
17-18シーズンでの出場時間はわずか1052分に留まり、
出場したのはわずか20試合だ。(ラ・リーガ13試合/コパ・デル・レイ6試合/UEFAチャンピオンズリーグ1試合)
その原因として、同じポジションに位置するのは今やレアル・マドリードにおいて絶対不可欠な存在であるカゼミーロの存在だ。
さらに、カゼミーロが怪我をした際にも、トニ・クロースをピボーテの位置にコンバートして使っていたためベンチ外や招集外となることも少なくなかった。
17-18シーズン終了後には退団もほのめかしていたが、
UEFAチャンピオンズリーグ3連覇の立役者でもあるジネディーヌ・ジダンが辞任し、
新たにスペイン人指揮官であるフレン・ロペテギを招聘し、同監督の要望により残留した。
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これにより、昨シーズンのような状況は免れられると考えていたが、
ラ・リーガ第12節終了時点でわずか1試合のみの出場と状況は好転しなかった。
それは、ロペテギが解任されサンティアゴ・ソラーリが後任となってからも同じだった。
それでも腐ることなく人1倍トレーニングに励んでいた。
カゼミーロ、クロースの怪我による好機でFIFAクラブワールドカップ決勝では先発しゴールを決める
すると、絶対的なレギュラーのカゼミーロに次いでクロースまでもが怪我をすると、
サードチョイスではあるもののジョレンテはレギュラーとして使われていく機会が増えた。
使われ始めの頃は、やはりチームと上手く連携がとれない上、
無駄な動きも多かったため周りの選手の邪魔になってしまうこともあったが、
試合数が増すにつれて連携もとれるようになり無駄な動きもなくなり、
カゼミーロが抜けた穴を見事に塞いだ。
さらに、ビルドアップ能力やパスの配給力も高く、
攻撃の面でいうとカゼミーロ以上と言ってもいいだろう。
そして迎えたFIFAクラブワールドカップ決勝戦。
カゼミーロはこの段階で怪我明けとはいえ、チームに復帰し準決勝でも74分にジョレンテと交代して16分間プレーしていた。
しかし、決勝戦ではジョレンテを先発起用している。
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試合は1-4でレアル・マドリードの勝利と戦前の予想通りではあったが
決勝点となる2点目を決めたのは他でもない、マルコス・ジョレンテであった。
運命のゴール
ゴールが生まれたのは70分、クロースのコーナーキックからセルヒオ・ラモスとモハメド・アフメドがペナルティエリア内で競り合い、
空中へとこぼれたボールをペナルティエリア手前から右足で見事なダイレクトボレーをゴール左下隅へと撃ち抜いた。
シュートは低く、早くゴールキーパーは1歩も動けない完璧なシュートだった。
このゴールが決勝点となりヨーロッパ王者レアル・マドリードは見事、史上初となるクラブワールドカップ3連覇を成し遂げたのだ。
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また、ジョレンテ自身にとってもレアル・マドリードにおけるトップチームでの記念すべき初ゴールとなった。
自身のチーム初ゴール、史上初となる大会3連覇を決める決勝点。
このゴールが意味するものは、今まで苦しい時期を過ごしてきた中でも決して怠ることのなかったジョレンテの努力がまさに形に現れたものだと思う。
2019冬の移籍市場でジョレンテは別のクラブに移籍するのか?
ジョレンテには国内外から複数のチームに興味を持たれているとの噂もあり、
クリスマスにはクラブの上層部と去就に関して話し合うと公言しているが、
果たしてジョレンテの未来はマドリードにあるのだろうか。
それとも別のクラブにあるのだろうか。
間もなく開かれる冬の移籍市場ではぜひ注目するべき選手の1人だろう。
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