柴崎がテネリフェに移籍して1ヶ月経過。入団早々胃腸炎で1ヶ月離脱。
今年1月、スペイン2部のテネリフェに移籍した柴崎。
移籍から早くも1ヶ月が経とうとしているが、
初ゴールはおろか公式戦デビューすらまだという状況だ。
しかも、全体練習にすらほとんど参加していない。怪我しているわけでない。
首脳陣に楯突いて外されているわけでもない。原因は、本人の心身の不調だ。
到着直後は、全体練習にも参加していた。しかし、1週間ほど経った、
8日に胃の不調を訴え練習を欠席するとそこから胃腸炎の回復が遅れ練習欠席が続いた。
ほどなくしてネガティブな報道が増えた。
柴崎は、不安障害を発症しているのではというものから始まり、
日本に戻りたがっており電撃退団するのではというところまで膨れた。
テネリフェのメディカルチームは、不安障害の治療のため心理療法士の治療を受けさせた。
テネリフェ、柴崎ともに想定外にことが大きくなってしまったように写るが、
両者のそれぞれ調査不足の結果だろう。
テネリフェも柴崎のメンタル面の不安定さを知らず、
柴崎もテネリフェという島について無知すぎた。
柴崎と同じ環境でU-18日本代表東京オリンピック出場を目指すチームは格上相手に全勝優勝。
そんな柴崎を横目に2月上旬、東京五輪に向けて本格始動したU-18日本代表は、
初の海外遠征でベルギー、スペイン、カナリア諸島代表の
4チーム総当りの大会で全勝優勝を果たした。
開催地は、柴崎が適応に苦しんでいるカナリア諸島。
高校生たちが同じ環境で格上のチーム相手に善戦しているのに情けないと言わざるを得ない。
もちろん、彼らは日本代表できているため食事などの環境はかなりのサポートを受けたはずだ。
24時間孤独を感じる時間もなかっただろう。
それでもだ。高校生とプロを同じ条件で天秤にかけることはできない。
中村俊輔が言った言葉「スペインではSB」清武、乾が築き上げたスペインの日本人評価が柴崎のせいで崩れる?
そして、何より柴崎の1番の大罪はスペインでの日本人選手への評価を落としたことだ。
リーガは、日本人の鬼門と言われてきた。
城彰二や大久保嘉人といった代表クラスのストライカーも長く代表の王様に君臨した
中村俊輔も活躍できなかった。
かつて、エスパニョールに挑戦し、半年で退団した俊輔はこんなことを言っていた。
「こっちでは俺の技術ではSBがやっと」当時まだ中学生だった自分は衝撃を受けたことを覚えている。
俊輔ほどの選手がSBって。永遠に活躍できる日本人は出ないんじゃ。
そうとすら思わされた。しかし、時は流れ、乾貴士がエイバルで、
清武弘嗣がセビージャで、
2部のジムナスティック・タラゴナでは鈴木大輔が一定の評価を受ける活躍を
披露できるまでになった。
確かに、清武は出場機会は失っていたが評価は低くなかった。
乾と鈴木もJFAの代表スタッフからは見向きもされていないが、
スペインでは評価されている。やっと日本人への評価が高まり始めたところで柴崎のこれ。
この1ヶ月で柴崎は自身への評価だけでなく日本人への評価も急落させた。
新たに、日本人がリーガに挑戦するハードルはさらに高くなったと言わざるを得ない。
テネリフェ島から一時離れバルセロナへ日本食を楽しむ。代理人ロベルト佃氏と共に現在は島に帰っている
テネリフェは、先週バルセロナへの旅行を許可した。
バルセロナでは、鈴木と日本人経営の日本食レストランを訪れ、
寿司などを食べていたそうだ。
一時はこのままテネリフェに戻ってこないのではと囁かれたが
代理人のロベルト佃氏とともに柴崎はテネリフェ島に帰った。
そして、23日からジムトレーニングを再開。全体練習復帰はまだ見えてきていないが、
状況は確実に好転している。10シーズンぶりの1部復帰へ柴崎に掛けられている期待は
まだ消えていない。上でも書いたように柴崎が失ったのは自身の評価だけでなく
日本人選手へのそれもだ。今から柴崎が半年間で奪い返さなければならないものは多い。
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