現代フットボールの戦術はグアルディオラによって日々アップデートされている
サッカーは常に流れるスポーツなので監督はいても意味がないように一見思えるが
そうではない。
監督が変わるとチームもその色に染まっていく。
現代サッカーで今最も優れた監督といえばマンチェスターシティを率いている
グアルディオラだろう。
彼が考えた戦術はワールドカップにも影響を及ぼし、2014年はグアルディオラのサッカーをした
ドイツが優勝を成し遂げた。
グアルディオラのサッカーは攻撃的でピッチ上に並べる選手はみんなテクニックに優れている。
つまり美しくプレーして勝つのがグアルディオラのチームなのだ。
グアルディオラはスペイン人で、現役時代は体の当たりが強かったわけではないが、
バルセロナの中盤の要として活躍している。
そんなグアルディオラと同じくスペイン人のすごい監督たちを今から紹介していこう。
ルイス・エンリケ 48歳 バルセロナ
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2014-2015シーズンにバルセロナの監督に就任すると
ネイマール、メッシ、スアレスの3トップMSNを機能させ
3冠を達成した名将。
グアルディオラほどのクリエイティブさはないものの外国人の大砲を並べた
元々のバルサスタイルで結果をだしている。
メッシの依存度が高かったチームを立て直した手腕はさすがとしかいいようがない。
また守備のときにメッシとスアレスを前線に残すために4-4-2のフォーメーションを採用。
その際、ネイマールに守備をさせていた。
エンリケはメッシを最大限に活かすために、他の選手を負担を増加させ強引に勝ち星をあげた監督でもある。
エルネスト・バルベルデ 54歳 バルセロナ
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ルイス・エンリケの後を継ぎ2017-2018シーズンからバルセロナの監督に就任した。
グアルディオラ時代から変わらないメッシを生かすためのサッカーを展開するものの
2人とは全く違ったサッカーをしている。
中盤にはパスワークには定評がないパウリーニョを起用するなど、従来のバルセロナにはない
選手起用だ。
メッシとスアレスをトップに据え、守備時には彼ら2人以外が全員戻るというもの。
バルベルデの斬新なサッカーに選手達が理解を示してくれたのも彼のコミュニケーション能力の高さがうかがえる。
ウナイ・エメリ 46歳 セビージャ~パリサンジェルマン~アーセナル
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33才の若さで現役を引退し、指導者になった46才の若い監督。
エメリの名声を高めたのが2013年から率いたセビージャ時代で
このクラブにEL3連覇をもたらしている。
その功績がビッグクラブであるフランスのリーグアンにいるパリサンジェルマンの目に止まると
2016-2017シーズンに引き抜かれる。
エメリは攻撃サッカーが持ち味だが、同時にバランスもとれる監督で
チームに波を作らない。
2016-2017シーズンのCLバルセロナ戦で4-0で大勝し、手腕の高さをみせた。
相手によって戦術を変えるのがエメリの真骨頂で弱い相手にはポゼッション、
バルセロナのような強い相手にはカウンターを狙う戦術をとっている。
現在、パリではネイマールやエムバペなど個性があるビッグなプレイヤーが加入し
どの監督も扱いづらいチームになっているが、エメリは上手くカバーニとの3トップを機能させている。
フレン・ロペテギ 52歳 レアルマドリード
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デルボスケが解任されたスペイン代表を立て直すために2016年のユーロ後から
新たに就任したロペテギ。
世代交代が史上最大の難関で、スペインのようなビッグなプレイヤーの集まりだと
イタリアやオランダのように苦労することになる。
しかしロペテギは上手く若手とベテランを融合させロシアワールドカップ予選を9勝1分け無敗の
圧倒的強さで首位通過している。
これまでのスペインになかったゾーンでの守備ブロック構築に成功し、攻守両面において
隙のないチームに仕上げた。
パスワークで圧倒的にゲームを支配するスペインの伝統は捨てずに、
ロペテギはシルバ、コケ、イスコ、ブスケツ、イニエスタを上手く起用し
世界最高の中盤を作り上げた。
シャビやシャビ・アロンソが代表から退いた中で上手く世代交代をさせたのだ。
攻撃はポゼッションの質を保ちつつ、守備にはリトリートしながらハイプレスを使い
上手く機能させ、世界一になったスペイン代表をさらにアップデートすることに成功している。
だがロシアワールドカップ前にレアルに引き抜かれ、代表監督を本大会直前に辞任。
本番でその采配をみることはできなかった。
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