【永久に進歩しない】日本サッカーを象徴した一戦!日本代表vsウクライナ代表マッチレビュー

サッカーコラム
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23日の失意の仮想セネガルのマリ戦から4日、今回日本代表は仮想ポーランドと位置づけられるウクライナ戦を迎えた。

 

日本のシステムは前試合と同様の4-2-3-1。ウクライナは4-1-4-1.

メンバーは以下の通り。

日本 ウクライナ
GK 1 川島 永嗣 GK 12 アンドリー・ピヤトフ
DF 5 長友 佑都 DF 2 ボフダン・ブトコ
DF 20 槙野 智章 DF 5 エドゥアルド・ソーボル
DF 21 酒井 高徳 DF 18 イヴァン・オルデツ
DF 22 植田 直通 DF 44 ヤロスラフ・ラキツキー
MF 7 柴崎 岳 MF 6 タラス・ステパネンコ
MF 16 山口 蛍 MF 8 ルスラン・マリノフスキー
MF 17 長谷部 誠 MF 10 イェヴヘン・コノプリャンカ
FW 4 本田 圭佑 MF 11 マルロス・ロメロ・ボンフィム
FW 8 原口 元気 MF 17 オレクサンドル・ジンチェンコ
FW 9 杉本 健勇 FW 41 アルテム・ベセディン
控え選手
GK 12 東口 順昭 GK 1 デニス・ボイコ
GK 23 中村 航輔 DF 3 イェヴヘン・ハチェリディ
DF 2 宇賀神 友弥 DF 4 ミコラ・マトヴィイェンコ
DF 3 昌子 源 DF 20 オレクサンドル・カラファエフ
DF 6 森重 真人 MF 14 ルスラン・ロタン
DF 19 車屋 紳太郎 MF 15 ヴィクトル・ツィハンコフ
DF 24 遠藤 航 MF 29 ヴィタリー・ブヤルスキー
MF 10 森岡 亮太 MF 34 イヴァン・ペトリャク
MF 25 大島 僚太 FW 9 アルテム・クラヴェツ
MF 26 三竿 健斗
FW 11 宇佐美 貴史
FW 13 小林 悠
FW 14 久保 裕也
FW 15 大迫 勇也
FW 18 中島 翔哉

 

 

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意味のないポゼッション、ミスパスからカウンター…永遠に進化しない日本のサッカー

キックオフから両チームともに積極的にアプローチを掛ける展開に。

日本は高い位置からのボール奪取でチャンスを作るが、

相変わらずのファイナルサードでの決定力不足を見せ、シュートまでは運べず。

対するウクライナは前掛かりになる日本の両サイドの裏を徹底的に突く。

15分には右サイドからのクロスが酒井に当たり、あわやオウンゴールという場面も。

日本はウクライナの全体をワイドに使う逆サイドへの対応に四苦八苦。

さらにはポジショニングもウクライナに主導権を握られる。

そして21分、ウクライナの右サイドからのサイドチェンジのボールがCBのラキツキーへ、

日本が誰がアプローチするか迷いが生まれた隙に左足を一閃。

植田に当たりコースが変わったとはいえ、相手に時間とスペースを簡単に与えて失点というおなじみの失点。

挙句に解説陣は「序盤は悪くなかった」と言い出す始末。

これだから永遠に日本のサッカーが進歩しないということに気づいてほしいが。

失点後にどう修正してくるかと見ていたが、プレスも連動性を欠き、

ただボールを追い回すだけ。ポゼッションを試みるが、ボールを持たされている感しかない。

28分には競り合いのこぼれ球をウクライナに拾われ、

縦への速い展開からフリーのマリノフスキーにシュートを許す。

29分にもウクライナのプレスに耐え切れずミスパスを拾われ、

ショートカウンターを許す場面も。

ポゼッションもカウンターの対応もできないのであればポゼッションを放棄してくれと切に願う。

 

【前半】槙野の同点ゴールも・・・ゴールを決めるのが仕事だった杉本健勇は印象0

時間が進むと徐々に日本も盛り返す。

杉本への楔のボールから原口がこの試合初めて

前を向いてボールを持ってドリブルで仕掛けたところをマリノフスキーにひっかけられて、FKを獲得。

左サイドからの柴崎のボールにフリーの槙野が頭で合わせて日本が同点に追いつく。

ゾーンで守っていたウクライナ守備陣は完全に槙野を見失い、

簡単にフリーにしてしまった。

柴崎のボールの質は悪くなかったが、ウクライナの拙いセットプレーへの対応に助けられた。

この同点弾で流れを引き寄せるかと思われたが、展開は特に変わらず、見どころも無く前半終了。

1トップの杉本に関しては、印象ゼロ。

もはや出場していたことを忘れていた。

日本もそうだが、ウクライナは良いチームではあるが、

さほど完成されたチームでもなく、

サイドアタックを中心としたプレーは見どころはあったが、

仮想ポーランドと表現するにはあまりにも心もとないチームだった。

得点シーンはどれも良くも悪くもウクライナの出来に左右された前半となった。

 

【後半】目立ったのは本田圭佑の金髪だけ。

後半に入り、メンバー交代は無し。基本的な展開は変わらず、

ウクライナのサイドを広く使うボール回しへの対応に日本が苦慮する展開に。

特に日本の攻撃陣はウクライナのバックラインのボール回しに対して大したプレスもかけず、

アリバイ作りのようにボールの動きに合わせてジョギングを繰り返し、

前を向いてボールを持たせ続ける。

51分には久しぶりにサイドチェンジを駆使した好展開から、

長友よりいいクロスが入るが、GKピヤトフの好セーブに阻まれる。

56分にもはや幽霊だった杉本に代えてJリーグ得点王の小林を投入。

これより日本に流れが。原口の再三の仕掛けから原口がペナルティエリア内で倒されるが、

これは完全に自分から倒されに行ったのを主審に目の前で見られて勿論ノーファウル。

後半62分にはウクライナはまとめて3人を交代。あくまでテストマッチということだろう。

シェフチェンコ監督の日本戦の捉え方が見てとれる采配だった。

対する日本は63分、本田に代えて久保を投入。

序盤はアグレッシブなプレーを見せたが、ただそれだけでその後の存在感は皆無。

金髪は目立ったが。

 

原口元気は2失点目に絡み、シミュレーションで恥をさらす

しかし、交代で試合を動かしたのはウクライナ。

69分、再三に渡る左サイドのコノプリャンカの単独突破からのグラウンダーのボールに、

途中交代のカラヴァエフが右足を振り抜く。

地を這うようなグラウンダーの素晴らしいゴールが決まり、ウクライナが勝ち越しに成功。

コノプリャンカに酒井が簡単に飛び込み振り切られ、

慌てて山口も飛び込むがこれもあっさり躱されクロスを上げられたこともお粗末だが、

走りこんできたカラヴァエフに全くついて行かず、

ご丁寧にお見送りした原口の怠慢が無ければこの無様な失点は防げていたかもしれない。

ウクライナの2点目の後は日本もボールを保持するが、

ウクライナのカウンターを食らい、シュートまで持ち込まれる場面も。

前線からウクライナの最終ラインにプレッシャーをかけようとしているが、

中盤以降が連動せず、ボールを保持するもシュートまで持っていけないお馴染みの展開。

80分に柴崎、長谷部に代えて中島と三竿を投入。

柴崎はセットプレーではアシストという結果を残したが、

流れの中から決定的な仕事は全くできなかった。

長谷部に関しては要所で身体を張った守備を見せていたが、

パスミスが散見され、チームの不安定さに拍車をかけた。

対するウクライナも主力のジンチェンコを下げる余裕の采配。

その後もウクライナにカウンターを食らい、

サイドから崩される場面が多々見られ、植田と槙野の両CBも、特に槙野だが、

クロスボールが入った際、簡単に相手に前に入られピンチを招いた。

前半から全く学習しておらず、清々しささえ覚える。

85分に中島がチームでも久しぶりのシュートシーンを迎えるがGKの正面。

その後原口に代えて宇佐美を投入。

原口のハイライトは前半のFKを獲得した場面とPA内でシュミレーションを取られ恥をさらしたシーン。

前を向いてプレーできれば可能性を感じた数少ない選手なのだが、2点目の失点シーンは責任重大。

89分には久保が決定機を迎えるが、DFに引っ掛かり、ゴールならず。

久保はその後も一人気を吐くプレーを見せるが、同じく交代で入った小林と宇佐美は前線をウロウロしているだけ。

93分にはGKのパスミスを中島がカットして持ち上がり倒され、良い位置でFKを獲得。

自ら蹴るもコースも甘く、確実にセーブされ試合終了。

 

ハリルホジッチ監督の発言は…?ポジティブ思考はいいがワールドカップでは結果が全て

試合後のハリルホジッチ監督は、

「マリ戦よりいいプレーができた」

とのことだったが、どこが?と思うのは私だけではないはずだ。

同じく槙野も

「結果は残念だが、自分たちがやろうとしているサッカーに関して自信を得ることができたゲームだった」

とのこと。W杯では結果が全てだろうに、

どういう感覚でコメントしているのか不思議でならない。

ポジティブと言えば聞こえはいいが、

自分たちの置かれている立場が分かっているのかと本気で心配になるレベルの片腹痛いコメントだった。

 

ウクライナは徹底してサイドアタックで攻めていた。サッカーファンにとってはバロンドールを取ったシェフチェンコがみれてラッキー

試合を簡単に振り返ると、両チームともちぐはぐな印象が強かったが、

試合を通してやりたいことが見えたのはウクライナ。

90分を通してサイドアタックを徹底的に貫き、

サイドチェンジを駆使してピッチを広く使おうとするプランははっきりと見て取れた。

守備では失点シーンに代表されるようなつたなさも散見されたが、

W杯予選敗退後の新たなチーム作りの途中ということも考慮すると、改善は期待できる。

対する日本は終始目指すサッカーが不明のまま。

アグレッシブに前線からプレッシャーをかけてショートカウンターを狙うのか、

ボールを保持して時間をかけて相手を崩したいのか最後まで見えてこず、

ウクライナに合わせてプレーしているのかと思うほどの出来だった。

ハリルホジッチ監督が寝言のように提言している「デュエル」もウクライナに惨敗。

途中交代の久保と中島は可能性を感じたが、ほとんどの出場選手が及第点以下の散々な出来。

「課題が見つかった、収穫のある試合だった」と

日本サッカーお得意のポジティブキャンペーンに終始するのは目に見えているが、

いい加減に気付いてほしい。

サッカーファンの私にとってはこの試合唯一の収穫は

監督となったアンドリー・シェフチェンコの姿を見れたことぐらいだ。

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