2018年12月に小人数型のサッカー指導をしている
23歳の若き指導者、エボルテサッカースクールのコーチ兼代表である
辻本拳也さんに取材をしてきました。
その時のインタビューを記事にして掲載しております。
ヨーロッパは長所を伸ばし、南米は自由性を尊重、日本は短所を徹底的に鍛える
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] Naoki(以下NA):日本とヨーロッパ・南米のサッカー指導の違いってあるんですか?[/speech_bubble]
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Tsujimoto(以下TSUJI):はい、ありますね。まずは日本の指導が短所克服型でヨーロッパはその逆で長所を伸ばし
南米はアンダー10(10歳)までは自由にプレーできることが多いですね。
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] NA:日本のサッカースクールの具体的な指導を教えてください。[/speech_bubble]
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TSUJI:日本では10歳くらいまでに組織的な守備の仕方を教えるチーム、スクールもあります。
自分もクーバーコーチングという日本最大手のサッカースクールで指導していたんですけど、
アンダー10のカテゴリーだと中から絞ってスライドなどの細かい戦術を教わった記憶があります。
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] NA:子供のときからそんなに細かいところまでやるんですね[/speech_bubble]
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TSUJI:はい笑 それでヨーロッパではやはり環境がトップクラスだと感じました。
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日本代表長谷部はキャプテンシーに優れ、ボランチからセンターバックまでこなすマルチプレーヤーだが…
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] NA:南米のように自由に指導をさせるのは日本ではどうなんでしょう?[/speech_bubble]
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TSUJI:南米だとポジションなどを固定せず、色んなポジションでプレーしたり、
自由にプレーできるヨーロッパは創造性を育てようとしますよね。
日本では会社と同じで選手に役割をもたせ指導者の求めることをサッカーでもやらせる
日本は短所を克服してバランスのいい選手を作ろうとする傾向が強く、
長谷部選手を例に出すとヨーロッパのトップクラスの環境でプレーしているんだけど
実際長谷部選手ってここがすごいってのがパッて思い浮かばない。強いて言うならキャプテンシーくらい。
今の長谷部選手は何ができるのか?首をかしげてしまう
これは短所を克服して育成されてきたからというのも影響していると思います。
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] NA:日本の義務教育がそうですよね。5教科全てができる秀才を育てたがるみたいな[/speech_bubble]
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TSUJI:たしかにそうですね、サッカーでいうオールラウンダーがやはり多いです。
日本とは逆でヨーロッパと南米は子供が自主的に学んで伸びていく傾向があります。
抜きんでたスペシャリストが生まれやすい環境なのかなと感じますね。
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”seiya.jpg” name=”Sei”] Seiya:与えられたというのも実際に研究結果がでているらしくて
野球が強いのは日本人は役割を与えられたほうが力を発揮しやすいんですよね。
サッカーって100%がないからとっさに起きたことに対応できない。[/speech_bubble]
日本指導の日本化。バルサのカンテラの指導法を真似すればワールドカップで優勝する?
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] NA:日本はヨーロッパ・南米の育成方法を取り入れるべきなのか?それとも日本の指導も日本化が必要なのか?についてはどう考えていますか?[/speech_bubble]
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TSUJI:日本の指導者ってバルセロナの下部組織がやっている指導法を真似したり
南米だとブラジルのプロリーグの強豪サントスのような練習法をやりたがるんだけど
これだけではちゃんとした指導にはならないと思います。
取り入れることに否定はしませんが、日本人が合っているやり方に変換してから
やらないと単純に真似だけだったら意味がありません。
選手の年齢、技術、体格も異なれば、性格も違う、育ってきている環境も全然違うので
そのままやるのではなく、うまいところ、いいところをピックアップして
日本人向けにアレンジする作業が必要になります。
でもすべてではなく、日本独自のいいところも曲げずに取り入れていく
ただバルサのメソッドを丸パクリしていい指導法として確立できるなら、
向こうで学んでいる指導者が日本にきて全く同じ指導したりYoutubeの動画をみせて真似しろといえば事足りますよね。
もしもそれだけで成功するなら日本は10年後にワールドカップで優勝すると思います。
ただそうじゃないし、そんな簡単にはいかないから2050年までに優勝という
目標が設定されていて遠い未来の話になっているのではないでしょうか。
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] NA:指導ってとこを突き詰めるとその国の文化ってとこも影響していると思うのですがどうですか?[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”tsuji.jpg” name=”TSUJI”]
TSUJI:それはおっしゃる通りで文化も影響されていると思います。
例えばスペインだったら創造性、クリエイティブなプレーができることは当たり前ですが
日本人は言われたことを実行することはレベルが高く、規律あるプレーが得意。
しかしコーチが指示せず、自由なプレーを求められると全然ダメ。
日本人は自分のアイデアをピッチで表現するのが苦手なんだと思います。
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[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”naoki.jpg” name=”NA”] NA:では本日はありがとうございました。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”R1″ icon=”tsuji.jpg” name=”TSUJI”]
TSUJI:ありがとうございました。
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アイスランドのように強くなるには日本のサッカー教育ももっとアレンジが必要
今回、エボルテサッカースクール代表辻本さんを取材して
わかったことはただ丸パクリの指導ではダメだということだ。
ワールドカップで優勝したいのであれば日本独自の指導法を生み出し、
日本人の文化に合ったものを作っていかねばならない。
ドイツ、フランス、オランダ、スペイン、イタリア、イングランド
アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイなどの
強い国のメソッドを持ち込んだら強くなるかといえばそうではなく、
それぞれ文化が異なれば話す言葉も違う。
そのまま取り入れるなど、愚の骨頂である。
選手の育成では8〜12歳の指導が最も重要になる。我々はこの世代を教える人間が適切な指導法を学ぶことが大切だと考え、実行に移した
迷走する日本が、同じ島国アイスランドのサッカー強化に学ぶべきこと (3ページ目)桶狭間の戦いに備える織田家の心境にも近いだろうか。2018年6月のロシアW杯に初出場するアイスランドは、大会史上最も人口の少ない国(約33万人)だ。新たな歴史の舞台となるロシア大会ではグループDに入り、人の数では到底及ばないアルゼンチンや…
ここ2年の間にヨーロッパの強豪として台頭したアイスランドは
育成に力を入れ、代表チームを強化してきた。
8~12歳という限られた時間を重要と考えさらには適切な指導者の存在を大事にしてきたからこそ
あれだけの成果がでたのだ。
ワールドカップ出場が当たり前となった今、日本ももはや島国だからということは言い訳にできない。
そしてこれからは辻本さんのような若い指導者が日本サッカーの育成を引っ張ることが最も重要だろう。
今回取材させてもらったエボルテサッカースクールのホームページはこちら↓
小人数制のサッカースクールです。
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