元イングランド代表でリヴァプールFCのレジェンド
リヴァプールFC とは
「レッズ」というチームをご存じだろうか?
そう、「浦和レッドダイヤモンズ」、通称「レッズ」・・・ではない!?
ザ・ビートルズの出身地でも知られるイギリスのリヴァプールという都市に本拠地を置く
「リヴァプールFC」のことである。
チームカラーとユニフォームの色が赤いことから、「レッズ」と呼ばれている。
2016年11月24日、そのレッズのレジェンドであるスティーブン・ジェラードが、
現在所属するLAギャラクシー(アメリカ/メジャーリーグサッカー)での2015-16シーズンをもって、
現役を引退することを表明した。
ミドルシュート
W杯アジア最終予選 日本vsイラク(2016年10月6日@埼玉スタジアム2002)
日本代表MF山口 蛍による後半ロスタイムの劇的な勝ち越しゴール。
勝利を呼び込むダイレクトで放ったミドルシュートというシチュエーションに、
思わず「ジェラードかよっ!?」と叫んでいた。
強烈なミドルシュートが、ジェラードの代名詞である。
いくつもの伝説をつくったロングシュートやミドルシュートがあるのだ。
UEFAチャンピオンズリーグ制覇 ACミランを破り、ビッグイヤーをかかげる
グループステージで見せたオリンピアコス戦の劇的なボレーシュート
UEFAチャンピオンズリーグ04-05シーズングループステージ最終節オリンピアコスFC戦。
リヴァプールはグループステージ敗退の危機に直面していた。
しかし後半ロスタイム、ジェラードの劇的なミドルシュートによって、
決勝トーナメント進出を決めた。
海外サッカーには、日本では見られないような魅力がある。
ミドルシュートやロングシュートの精度の高さ、
コートをワイドに使った、早くて精確なサイドチェンジ、
球際の厳しさや激しいタックルなど、ダイナミックな試合展開だ。
ジェラードは試合の中で、それらのすべてをこなすのだ。
日本代表の岡崎慎司や原口元気のように、自陣奥深くまで守備をし、
攻撃に転じれば中村俊輔のように相手をかわしてフィニッシュまでいき、
あるいは長谷部誠や柏木陽介のようにパスをさばき前線に飛び出す。
先述の山口蛍や、クラブW杯のレアル・マドリード戦で見せた柴崎岳、
全盛期の稲本潤一のようなミドルシュートやロングシュートも放つことができる。
そして、キャプテンシーを持つ、パーフェクトな選手だ。
UEFAチャンピオンズリーグ ACミランとの決勝 リヴァプール愛とキャプテンシー
UEFAチャンピオンズリーグ04-05シーズン決勝。相手はイタリアの強豪ACミラン。
何とか勝ち進んだリヴァプールに、またも試練が待ち受けていた。
前半で3点のビハインド。歓喜に沸くACミランサポーター。
しかし、後半、ジェラードのヘディングがゴールに吸い込まれ1点を返すと、
ジェラードはリヴァプールサポーターに両腕を振り上げ盛り上げる。
その後6分間で3点差を追いつき、最後はPK戦を制して、優勝を成し遂げた。
そして通算5度目の優勝を飾ったリヴァプールは、ビッグイヤーの永久保持が認められた。
これは現在、「イスタンブールの軌跡」として語り継がれている。
私は、もちろん現地ではなく、残念ながらテレビでだが、リアルタイムで見ており、
ワールドクラスの選手がごろごろいるACミランに比べれば、
戦力として劣っていると言わざるを得ないリヴァプールの戦いぶりとその試合展開、
そしてジェラードのキャプテンシーに興奮し、
ビッグイヤー(優勝カップ)を掲げた瞬間のシーンには
鳥肌が立ったのを今でも覚えている。
ちなみに、このシーズンのプレミアリーグでチャンピオンズリーグの
出場権を逃したリヴァプールのために、前年度優勝チームの枠(予選免除)ができた。
今後の目標はリヴァプールの監督か? ユルゲン・クロップ現監督も応援!
引退後はリヴァプールのアカデミーコーチに
引退したジェラードは、古巣リヴァプールのアカデミーコーチに就任することが決まった。
現在、リヴァプールで指揮をとるのは、元ボルシア・ドルトムントで香川真司を指導した、
ユルゲン・クロップ監督だ。
クロップ監督も協力を惜しまないと語っている。
人間としても成熟した彼のような人間が次なるステップへ踏み出すことはサッカー界にとっても素晴らしいニュースとなる。
元フランス代表・現レアル・マドリード監督ジネディーヌ・ジダンを越える監督へ
元フランス代表で現レアル・マドリード監督のジネディーヌ・ジダンは、
多少のサッカー好きなら、誰もが知るスーパーな選手だ。
しかし、リヴァプール時代ジェラードとチームメイトだった元スペイン代表DF
アウバロ・アルベロアは、レアル・マドリード(スペイン/リーガエスパニョーラ)時代に
間近で見ていたジダンと比べて、ジェラードのほうが優れていたと語る。
ジェラードはジダン以上の選手だった。守りもして攻めもして空中戦も強かった。右足でも左足でも蹴ることができた。CKを蹴ることもヘディングで合わせることもできた。
今後、ジダンを越えるような監督になって、わくわくするような試合を見せてくれることを、
私は願ってやまない。
現役時代は成し遂げられなかったプレミアリーグ制覇を、アンフィールドは待っている。
You’ll Never Walk Alone.
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