今シーズン、欧州を席巻している戦術的概念「ストーミング」をご存知でしょうか?
ストーミングとは大まかに言うと
「ボールを手放すことを厭わない概念」のことです。
ストリーミングという言葉がありますがこちらとは全く別の用語です。ややこしいですが…
プレミアリーグを独走しているリヴァプール、ブンデスリーガのライプツィヒ、
Jリーグでは湘南ベルマーレが採用しています。今回は「ストーミング」について説明していこうと思います。
特徴① 激しい攻守の切り替え
サッカーは主にボール保持と非ボール保持という状態があります。
90分間この状態の循環です。
ストーミングでは1回当たりのこの時間を短縮することで試合あたりの回数を多くします。
とにかく強度の高いプレーが求められます。
後述しますが、これを実現するための手段として
「ハイプレス」と「カウンター」を用います。
自陣から丁寧なビルドアップをせず、敵陣にアバウトなロングフィードを蹴り込みます。
敵陣でセカンドボールを回収して、ショートカウンターを発動します。
もしも相手ボールになったとしても、そこからハイプレスを仕掛けます。
特徴② 時間へのこだわり
ストーミングを実行する上で、重要になるのは時間です。
主なルールとしてボール奪取後は10秒以内にシュートに持ち込む、
ボールロスト後には5秒以内で奪い返すがあります。
つまりは前者が「カウンターアタック」、
後者が「ゲーゲンプレス」です。
とにかく1プレーのスピードの速さにこだわっています。
相手に判断する時間を極力減らして、ミスを誘発させます。
特徴③ カオスを生み出す
カオスとは、混沌とした状態のことです。
とにかく前線からハイプレスをかけて、敵のフォーメーションが崩すことを誘導します。
もちろん仕掛ける側の陣形も崩れますが、それでも構いません。
陣形が崩れたところをショートカウンターで仕留めます。この状態をカオスといいます。
リバプールやライプツィヒの試合動画をみてストーミングを体感しよう
ストーミングにはとにかくフィジカル面での能力が求められます。
具体的にはショートカウンターの際に
個人でシュートまで持っていける選手や
ハイプレスを仕掛ける際にボール奪取をできる選手です。
リヴァプールにはサラーやファンダイクがいるからこそ機能する戦術です。
とにかく両チームのシュートチャンスが増えるので、
観戦している側は楽しめると思います。
ライプツィヒやリバプールの試合でストーミングが体感できるので
両チームの試合は是非チェックしてみてください。
皆さんにはぜひ生でストーミングの迫力を見てみることをお勧めします。
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