まず結論から言うと、1980〜90年代のACミランの黄金期は、レジェンドオランダ人選手抜きでは語れません。
なぜなら、この時代のミランを象徴する戦術・攻守のバランス・美しいパスワークの核に、オランダ人選手たちがいたからです。
特に「オランダトリオ」と呼ばれたルート・フリット、マルコ・ファン・バステン、フランク・ライカールトの3人のオランダ人レジェンドたちは、まさに黄金期の象徴でした。
実際、彼らが活躍した1987年〜1995年頃のミランは、セリエAとヨーロッパで圧倒的な強さを誇り、アリーゴ・サッキやファビオ・カペッロのもとで世界最高のクラブと称されました。
この記事では、そんなミランを支えた歴代のレジェンドオランダ人選手5人を取り上げます。
プレースタイルや実績、クラブへの影響を振り返りながら、「ミラン×オランダ」の黄金の系譜を辿っていきましょう。
ミラン歴代オランダ人選手① ルート・フリット:攻撃的スタイルの象徴
Embed from Getty Imagesポジション:MF/FW
主な実績:セリエA優勝、バロンドール(1987年)
ルート・フリットはミランに攻撃的な色をもたらした選手です。
長髪とパワフルなフィジカルでピッチ上でも目立つ存在で、ドリブル、パス、ヘディングすべてにおいて一級品。
サッキ監督のプレッシングサッカーにフィットし、セリエA制覇やヨーロピアン・カップ(現CL)制覇に大きく貢献しました。
ミラン歴代オランダ人選手② マルコ・ファン・バステン:決定力の化身
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主な実績:バロンドール3回、ヨーロピアン・カップ優勝
その美しいフォームから放たれるボレー、冷静なPK、そしてゴール前での天性の嗅覚。
ファン・バステンは「芸術的なストライカー」と呼ばれ、わずかな在籍期間で圧倒的な結果を残しました。
度重なる怪我に悩まされながらも、ミランの9番として歴代屈指の記憶を刻んでいます。
ミラン歴代オランダ人選手③ フランク・ライカールト:守備と構築の要
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主な実績:セリエA・ヨーロピアン・カップ複数回優勝
派手さはないものの、彼の存在なしには“攻撃の起点”は生まれませんでした。
ライカールトは中盤の底でバランスを取り、的確なインターセプトとシンプルな繋ぎでチームに安定感をもたらしました。
守備の職人であり、「縁の下の力持ち」という言葉がぴったりの選手です。
ミラン歴代オランダ人選手④ クラレンス・セードルフ:長く愛された中盤の司令塔
Embed from Getty Imagesポジション:MF
主な実績:CL制覇(3クラブで達成)セードルフは「サッカーIQの塊」とも評される戦術家。
在籍時期:2002〜2012年
視野の広さ、パス精度、試合を読む力に優れ、ミランの中盤を10年にわたって支えました。
ユース年代から世界を渡り歩き、CL制覇を3クラブで達成した唯一の選手でもあります。
ミラン歴代オランダ人選手⑤ ナイジェル・デ・ヨング:堅実な守備の番人
Embed from Getty Imagesポジション:MF
在籍時期:2012〜2016年
荒々しいプレーで知られつつも、ミランではキャプテンシーと真面目な守備職人としての一面が際立ちました。
派手なタイトルには恵まれなかった時代ですが、厳しいチーム状況でも役割を全うし、献身的な守備と高いプレー強度でファンの記憶に残る存在となりました。
まとめ:先輩オランダ人選手が作った黄金の記憶を受け継ぐラインデルス
ACミランの黄金期には、常にレジェンドオランダ人選手の姿がありました。
彼らは攻撃・守備の両面でチームを支え、戦術や文化にまで影響を与える存在でした。
「オランダトリオ」からセードルフ、デ・ヨングへ――
彼らが作った系譜は、今なおクラブの歴史に深く刻まれています。
2025年現在では2023年にオランダのAZからミランに移籍してきたMFラインデルスがプレーをしています。
Embed from Getty Images彼もまた偉大なオランダ人選手たちを尊敬しており、自身も次の時代の“新たな象徴”となるオランダ人選手となるべく、日々戦っているのです。
ミランファンとしては、ラインデルスがオランダ人レジェンドの1人として歴史に名を刻むという期待を抱かずにはいられません。
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