背番号10の本田は守備ばかりが目立ちACミランはインテルに完敗
「背番号10番? どこにいたんだ?」
ミラノダービーが終了した時、ミラニスタ(ミランファン)からそんな声が聞こえてきそうだった。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150914-00010006-footballc-socc&p=1ミランの公式チャンネル『ミランチャンネル』では、本田について「今日は中盤に問題があったが、本田はディフェンス面でよくやったと思う。ただ、攻撃では物足りなかったね」と守備に関しては一定の評価を与えたが、攻撃では不十分だったとの考えを示した。
http://paninifootballleague.com/worldsoccer?wsid=34600
今シーズン最初のミラノダービーは日本代表長友佑都が所属するインテルが勝利を収めた。
この試合で、本田はスタメンであったが、監督の期待に答えることができず、イタリアメディアから酷評される。
ミハイロビッチ体制になってからのミランはインザーギ前監督の頃に比べて、チーム全体の守備の意識が高くなっており、
トップ下の本田も守備をする場面が毎試合毎に増えているわけがこのためだ。
日本代表では攻撃ばかりが目立つ本田だが、ミランでは守備への対応に追われる場面のほうが多い。
「あまりにも多くのボールに触れたトレクアルティスタ。メロが本田を静止し、本田はメロを真似て(ステヴァン)ヨヴェティッチに悪質なファールを見舞った。バッカとアドリアーノに一度も良いボールを供給できず」という厳しい評価を下している。
http://paninifootballleague.com/worldsoccer?wsid=34599
この試合ではインテルに今夏加入したフェリペ・メロが中盤で本田の火消し役を担っていた。
さすがはセリエAの強豪クラブにいた男である。ブラジルの大ベテランにかかればミランの10番を試合から消すことは容易なようだ。
本田圭佑の短所は中村俊輔が過去にすでに見抜いていた
「創造性」この言葉が欠如しているのが、本田圭佑であり、他の日本代表のメンバーにもそれは当てはまる。
かつては小野伸二、中田英寿、中村俊輔などの黄金の中盤などと言われた日本代表は、時代と共に変化し、今では魅せるプレーをする選手がいなくなってしまった。
本田はこの3人と比べると、非常にシンプルなプレーをするプレーヤーであり、むしろ中盤の選手と言うよりはフォワードに近いかもしれない。
中村俊輔も自身が代表だった頃まだ若い本田圭佑に対し、
周りが気を使わないと(本田が)消えちゃうかも知れない。(DFの裏に)抜ける動きをしないとダメだよね。(中盤より)FWだと考えた方がいい。
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とコメントしており、さすがの分析力でこの頃から俊輔は本田の短所を見抜いていた。
「周りが気を付けないと消えちゃう」そうイタリアメディアが本田を酷評したときに言っていることそのものだ。
本田は試合によっては消えてしまうのである。
それもフォワードでやっているときより、トップ下でプレーしているときのほうが多いのだ。
【動画あり】2軍のバイエルンに完敗したミラン!日本代表本田圭佑は手ごたえがあると前向き!
自分のリズムで日本代表のようにプレーできればいいが、ミランではそうはいかない。
本田自身がミランのミハイロビッチのリズムに合わせなければならないのだ。
ザッケローニ体制での日本代表でのトップ下とミランのトップ下では求められていることが違う
「本田、4.5点。微妙なプレー。危険を与えることは全くなく、大きなチャンスを作り出すこともない。ミハイロビッチ監督が与えたチャンスを全く生かさなかった」
「本田、5点。常にセリエAレベルのプレーヤーではないと感じさせる。いつもあまりにも簡単に倒れ込み、ゴールに向かうプレーが少なく、ミランの攻撃に全く影響を与えない。彼を交代させるのは遅すぎた」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150914-00010001-soccermzw-socc
なぜここまで酷評されたのか?日本代表でのアフガニスタン戦があったので、コンディションが悪かったのかもしれないが、
それでもサッカーに対しては人一倍プロ意識が強い本田のことだ。自分でちゃんと体調のコントロールはしているはず。
だとすればなんでここまで彼はイタリアメディアに酷評されなければならないのか。
それは、本田が得意なトップ下のフォーメーションではないからだと私は考える。
ミハイロビッチのトップ下とは?
これは現在のミランのフォーメーションである。本田は中央2枚の2トップの下に配置されており、ここを起点にサイド、中央とミランの攻撃が始まるといえる。
しかし今のミランのメンバーにはボールキープできる選手が本田しかいないため、どうしても本田頼みになってしまう。
それにサイドの選手がサイドバックしかいないため、サイドにボールを展開するのも容易ではない。
また相手としたら本田を徹底マークすれば攻撃は防げるわけで、これを解決するためにはイブラヒモビッチなどの足元のボールキープに優れた選手がもう1人必要だ。
ザックジャパンの場合は?
これはザックジャパン時代の日本代表のフォーメーションだ。ここでの本田のトップ下の役割はミランの時とは少し異なる。
本田がボールを持ってもミランのときのようにボールロストすることは少ない。
なぜなら本田の周りには必ず1人の選手がサポートについていたし、本田はボールを持ったら中央から攻めず、サイドの選手にボールを振っていた。
またザッケローニの戦術は本田ありきで考えられたため、キープ力がない香川、柿谷、清武などの中盤の選手がトップ下をしても機能はしなかった。
川崎フロンターレの大久保嘉人は
左右MFにサイドに張るように指示を出すザッケローニ監督に「選手間の距離を近くした方がいい」と進言。
http://samurai-matome.com/nationalteam/japan/20456.html
したがサイドの選手と他の選手の距離を短くした場合、相手のサイドバックを釣り出すことができなくなるため、それではトップ下に本田を置いても意味はないのだ。
本田のトップ下もミランと日本代表では同じように思えて、監督の戦術に、フォーメーションでは全然意味の違う別物の役割であることがわかる。
本田圭佑よミランで生き残れ!
もし今のミハイロビッチのミランがザッケローニと同じような戦術でいけば、本田はおそらくイタリアメディアから酷評されるようなプレーはしないと私は考える。
しかしそれをすると、本田のためだけにシステム変更をすることになるのでまず無理だろう。
今後、本田がミランで生き残っているためには、今の新しいトップ下に慣れるしかない。
今はきついことを言われてまいっているだろうが、それでも持ち前のポジティブさでまたスタメンを勝ち取ってほしいところだ。
次の試合ではイタリアメディアを黙らせるほどの活躍をしてほしいものである。
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