リキ・プッチとカルレス・アレーニャ。2人の覚醒こそがバルサ、カンテラーノ復権のファンファーレ。

サッカーコラム
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公式戦コパ・デル・レイでデニス・スアレスのゴールをアシストしたリキ・プッチ

先日のコパ・デル・レイ4回戦2ndlegの後半、

ついに公式戦でプッチがトップチームデビューを果たした。

バルセロナの中心地から車で小一時間、サバデルのもう少し先にある人口1万人弱のマタデペラという町

(ペップ・グアルディオラが挙式を挙げた地でもある)

から出て来た地元っ子の19歳はいきなり相手ディフェンダーを

あざ笑うかのようなチップキックでデニス・スアレスのゴールをアシスト。
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クレだけでなく、スタンドで観戦していた、

レオ・メッシ、ジェラール・ピケ、ルイス・スアレスといった主力陣に対してもこれ以上ない挨拶となった。

 

身体はメッシ、プレーはイニエスタ

リキ・プッチ。身長は、メッシと同じ169cm。と公式には書いてあるが、

写真を見る限りもっと小さいようにすら感じる。


しかし、ピッチ内での存在感は大きい。

17ー18シーズンのUEFAユースリーグを制したフベニールAのゲームを3月に見た際、

強烈な印象を残されたことを筆者も覚えている。

「イニエスタに似ている」それが感想だ。

フィジカルで潰されそうな場面でも、巧みな身のこなし、

取られない位置にボールを置く技術、更には自身より20cmほど大きい選手ともやり合う強さも兼ね備えていた。

間違いなくあの試合のMOMだった。

そんなダイヤの原石も夏の市場では、バルサBに昇格するか移籍するかで揺れた。

一時は、スパーズ移籍でほぼ決定という報道が出たほどだ。

そんな中、残留を選択。

そして、3歳の頃から通っていたカンプ・ノウのピッチに

トップチームのメンバーとして立つという、一つの夢を叶えた。

リキ・プッチ、彼の物語はまだまだ始まったばかりだ。

 

メッシの後継者候補カルレス・アレーニャは正式昇格

プッチがデビューを果たした前日4日には、

カルレス・アレーニャのトップチーム正式昇格も発表された。


クレが長らく期待を寄せて来たレフティーも自身の怪我やチーム事情が重なり

なかなか正式には昇格をしていなかったが、

ラフィーニャが膝の怪我で長期離脱となったのを機についにトップチーム専念となった。

まだまだ、フィジカル面や試合中消える時間が多いなどムラっ気はあるがポテンシャルは、

特大。プッチがイニエスタの後継者と目されているように、

アレーニャはメッシの後継者と見られている。

特大のプレッシャーも期待の表れ。
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Bチームの頃のように、王様然としたプレーばかりでは出場機会も限られてしまうかもしれないが、

チームの歯車になりつつも中心として

プレーするバルサの10番の“帝王学”をメッシから学び、

期待通りの成長曲線を描いてほしいものだ。

 

弱体化が叫ばれて久しいカンテラ

近年、影響力、輩出力の両面で弱体化が叫ばれていたバルサのカンテラ。

昇格してもコパのゲームやシーズン終盤の消化試合に少し出る程度で定着できる選手は

ほとんどいない。そのため、どうしても外部からの補強に頼ることが多く、

ベンチにも高額選手がズラリと並ぶようになった。

即戦力である反面、未来への芽を摘んでしまう

積極補強の方針は常にOBや有力なソシオ達から批判もされて来たが、

フロントと現場はその方針を曲げなかった。

その結果、有望株らは他クラブに早い段階で移籍してしまうケースが増えた。

エリック・ガルシア(マンチェスター・シティ)、

ジョルディ・ムボウラ(ASモナコ)、

セルヒオ・ゴメス(ボルシア・ドルトムント)らはほんの一例だ。

 

プッチ、アレーニャに続く逸材オリオル・ブスケッツ、マルク・ククレジャ

トップチーム以前に退団する選手が増えている中、残留した有望株も多い。

今季、SDエイバルにレンタル移籍しているマルク・ククレジャは、

先日のレアル・マドリー戦でMOMの活躍を見せた。プッチがデビューした試合では、

オリオル・ブスケッツが約1年ぶりにトップチームでの出場機会に恵まれた。

それ以外にも、センターバックには、ホルヘ・クエンカ、チュミと2人の逸材もいる。

彼らが、着実に成長しトップチームに定着できれば再び、カンテラーノが軸となり、

足りないポジションを補強で埋めるというペップが示したバルサの理想的になサイクルに戻れるのではないだろうか。

その時、チームの中心には、プッチとアレーニャがいるはずだ。

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